いらない人間。 #39
- カテゴリ:自作小説
- 2012/10/02 11:44:20
✿主な登場人物✿
・山口 モナ・・・引きこもりで大変辛い過去を抱えてる。
・高山 真菜・・・モナの『元』親友。
・森坂 悠・・・イケメンで人気のある学校No1モナの『元恋人』
・山口 優奈・・・モナのお姉ちゃんでスーパーモデル。
第三十九章 『優奈の運命』
PLLL.....
「あ、優奈だ…」
れいなはスマホと手に取って電話に出た。
『あっ…あの…。優奈さんの知り合いですか…??』
菫の声。
「…??そうですが…。誰ですか??」
れいなは不思議そうにたずねる。
『あの…。私、あの…私こういう時…どうしたらいいのか…』
震える菫の声。
「誰なの??なんで優奈の携帯からかけてるの!?」
れいなは不安になってしかたがない。
『ごめんなさい。気がくるっちゃって…。優奈さんの知り合いです。…あの。
──────に来てください…。優奈さんの知り合いの家ですから安心してきてください。』
菫は電話を切った。れいなは不安になってすぐに家を出た。
すぐに家に到着。
「…鍵があいてる。あの…さっきの電話の者ですがー…」
れいなは奥に進んで上に上がっていった。そして…あの現場へ…。
「あの…。」
小柄の女の子が一人たっている。そしてそっと振り向いた。
「あ…知り合いの方ですか…??助けて…こういう時どうすればいいんですか…??」
菫の周りには刺された優奈と眠らされている桐。
「優奈…??優奈…!!!!」
れいなは優奈を抱えてゆすった。すると手に血がつく…。
「…優奈。誰がこんな…こんなぁ…」
れいなは『ハッ』という顔をして菫を睨む。
「違います!!私は…桐兄ちゃんと会う約束してたのに電話に出ないから…不安になって
それで…家に行ってみたらこんな状態だったんです。会う約束は遅い時間ってことでした
からそれまで家で寝てたんです…。お母さんが証明してくれます…!!!」
必死に否定する菫をみてれいなは信じた。
「わかった…。とりあえず救急車呼ばなきゃね。」
「きゅ…きゅうきゅうしゃぁ…??」
「そうよ…。なんであんた呼ばなかったの!?」
れいなは不思議に思った。
「ごめんなさい。こういう時どうすればいいかわかんなくて…」
「救急車呼ぶくらい常識じゃないの!?」
「救急車って何ですか!?」
れいなはビックリした…。でも菫もふざけてるわけではない。
菫はお嬢様で箱入り娘だったため、そんな救急車なんてのは知らなかった。
「…助けてくれる車よ」
れいなはあきれて救急車を呼んだ。
運ばれる優奈…。
ピーポーピーポーピーポーピーポー。
…約30分経過。
「はぁ・・・」
ため息をつく医者が出てくる。
「先生!!!優奈は!?優奈は無事ですよね!?」
「残念ですが…。ご臨終です。申し訳ありません。」
「そん…なぁ…。モデルの仕事は??私はどうすればいいの…」
れいなは泣き崩れた。泣いて泣いて泣き崩れた。
そして隣の手術室から出てくる。
「先生…!!助かりましたか!?”モナ”は助かりましたか!?」
「はい。そこまで傷跡は残るでしょうが…。”彼氏さん”が支えれば大丈夫でしょう」
「はい!ありがとうござます!」
笑う医者と全力で頭を下げる男…。
「…モナ??」
れいなはフワッと頭に思い浮かんだ光景…。
「…!そうだ…あの時刺されてた子だわ…。また何かあったのかしら??」
そしてれいなはもう一つ思い出した。そういえば優奈の言葉。
『私の妹なの。あの子…』
「優奈の…妹…だわ…。ってことはあの子は助かったの!?そんな…こんな真実しったら
あの子また…。何かするわ…自殺するかも…。ダメよ…私が支えるわ…」
れいなは守れなかった優奈をモナに重ね合わせて考えていた。
そして…次こそ”守る”と…誓ったのでした。
そしてれいなは優奈の事をふっきたかのように涙を止めてモナの病室へ行った。
「モナ…。オレ…心入れ替えたよ。お前の事知ったら…本気で守りたくなった。
モナ…。モナ…。オレはお前が好きだ。心を入れ替えたよ…。だから目を覚ませ…」
───────────ガラッ。
「…どうも。はじめまして」
「…あれ??モデルのれいな…??なんでココに…」
「そんなんどうでもいいじゃないの。この子は私が守るのよ…」
まるでなにかに洗脳されたかのように、優奈と重ね合わせていた。
「何が狙いだ…。バラエティの話題とかにするんじゃねーだろうなぁ…。そんなことは
オレが絶対させねぇぞ…!!!!!!!!!!」
「うるさいわね。そんなんしないわよ。ガミガミいってんじゃないわよ。
モデル??そんなん捨てるわよ。」
れいなはそっと座ってモナの手を握った。
「あなたは私が守るわ・・・」
れいなの顔はあきらか今までと違い、ニヤリと笑った。
「・・・・・・・・・・・・・??」
”悠”も不思議に思ったのでした。
※実話ではありません。
ゆうなしんじゃった・・・・