Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


いらない人間。 #35

✿主な登場人物✿
・山口 モナ・・・引きこもりで大変辛い過去を抱えてる。
・高山 真菜・・・モナの『元』親友。
・森坂 悠・・・イケメンで人気のある学校No1モナの『元恋人』
・山口 優奈・・・モナのお姉ちゃんでスーパーモデル。

第三十五章 『私が誘導したのよ』

「ど…どういう事…」
優奈は中に入りたいけど足がすくむ…。
ドアの前から次々と聞こえてくる真実……。
「襲われた??殺された??なんの話をしているの…??」
モナが聞く。すると真菜はニヤッと笑った。
「記憶がないのね。じゃあすべて思い出させてあげるわ…」
真菜はスッ…と一枚の写真を出した。
「…これ」
モナは一瞬にして『ハッ』と思い出してしまった。
「どう??その残酷な写真で…すべて思い出せたかしら??」
「そうだ…。あの夜両親が殺されて…犯人は加奈ちゃんだった…。」
モナはつぶやいて写真を見直す。
「…………お母さん。………お父さん。こんな仕打ちあんまりだよ…」
モナが涙を流すと改めて真菜は言った。
「加奈を動かしたのは私。いや、そういう風に仕向けたのが私よ。」
とニヤッと微笑んだ。
「なんでここまで…??両親まで殺すことないじゃない!!私を殺せばよかったじゃないの!!」
モナが泣きながら大声をあげた。優奈が病室の前で気付いた。
「モナ…。記憶が…!!!」
優奈もすべて聞いてしまった…。そしてモナの部屋に入った。
「モナ…!!!!」
優奈が勢い強く入ると真菜がそっとこっちを向いてニヤリと笑った。
そして帰ろうとし、通りすがりに優奈の耳元でつぶやいた。
「次はあなた」
「─────────!」
優奈は鳥肌が立ってしまった。まるで声が悪魔のようだった。
優奈の目の前にはおお泣きするモナの姿…。
「うっ…うっ…。こんなの…酷すぎる…」
モナがつぶやくと優奈が隣に座って背中をさする。
するとモナは大きく優奈の手を払った。
「触らないでよ!!なんで言わなかったの??記憶が戻られるのがそんなに嫌だった??
なに??自分が悪いとでも思ったの??自分だけ襲われなかったからラッキーとか思って
んじゃないの!?馬鹿にするのもいい加減にしてよ!」
といって隣に座る優奈をおもいっきり突き飛ばした。
「モナ…。そんなわけないじゃない…。あなたが襲われて自分のように心配したのよ!?
確かにあなたが記憶戻らなかったらって思ったわ。でもそれはあなたが記憶を思い
出したらあなたが辛いからで…!!!!!」
優奈が必死に理由を言うとモナは耳をふさいで大きな声で言った。
「出て行ってよ!!!あんたの言い訳なんか聞きたくないのよ!!!だいたいなんなの!?
昔から…心配してるふりしてお母さんのポイント稼いでただけでしょ!?いい人ぶるのも
いい加減にしてよ!!!!あんたとなんか…二度と会いたくないわ!!!!」
といって布団にもぐりこんでしまった。優奈は唖然としてしまった…。
そして…そっと病室を出て屋上へ向かった…。
(いままでの私の苦労はなんだったの…??)
優奈はボーッと座って空を見上げた。

────────その頃のモナ。
潜った布団から出る。
(なんなのよ…)
記憶を戻して生きる気力をなくすモナ。
スッと横を見るとフルーツを切るナイフが見えた。
「これですべて終われるのよね…」
スッと手を差し伸べて脈にナイフを当てた。
そして切った…。モナの心の傷口のように深く…深く…。
──────ポタ。──────ポタ。
(さようなら…。お姉ちゃん…。)
ピピピピピピピピピピピピピピピピピ…!!!!!!!
「山口さん!?…いやぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!」
看護師の悲鳴が病院中に響き渡る…屋上以外は…。

────────その頃の優奈。
「モ…ナ…??」
優奈は何かを感じとったのでした。

※実話ではありません。

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2012/09/30 15:06
続き気になります!!!



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