似たもの同士。【アリスサークル短編】
- カテゴリ:自作小説
- 2012/09/25 22:24:33
「私たち、似てるね」
壊れた少女はそう言って嗤った。
「なんでわかるんだよ」
壊れた少年はそう言って哂った。
「誰かの愛情が欲しいところも、
誰かの温もりに餓えているところも、
一人じゃ寂しいところも、みんな似てるじゃない」
少女は当然のように続けた。
「うるせぇな。俺は大切な人を守るって誓ったんだ。
テメーになにがわかる」
少年は当然のように返した。
「わかるよ。だって私もそう決めたんだもの。
大切な人はもう見つけた。それがわかってもらえないだけ」
少女は楽しげに告げた。
「それじゃ意味ねーだろーがよ。
自己満足したいなら他者に同意なんか求めんじゃねぇ」
少年は冷たく笑った。
「良いじゃない。いつか壊れてしまうのがわかっている楽しい日々を過ごす貴方に、
誰にもわかってもらえない退屈な日々を過ごす私が嫉妬したって」
少女はほんの少しだけ羨ましそうに言った。
「はッ。じゃあ勝手に嫉妬でもなんでもしてろようざってぇ。
俺だってほんとはわかってんだよ。
自分が消えて悲しんでくれる人が、大切な人だったら良いなって、
いつだって願ってるんだから。
ぜってー俺が守るって決めたんだ。
死ぬんだったら俺が先に死ぬって、決めたんだ」
少年は心底楽しそうに真剣な顔をした。
「そっか」
少女はどこか満足したように、小さくわらった。
まあ誰と誰かは一目瞭然かななんて…/(^Q^)\w
末期の底力!きり←
意味が分かりそうで分かりそうになくて分かるってところがまた!(
なんでそんなの書けるんすか!(
無気力症候群末期の方がこんなの書けるなんて・・・^p^