aichaさんの日記 | ニコッとタウン

信じる事から、叶うか叶わないか決まる。

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いらない人間。　#13

カテゴリ：自作小説
2012/09/13 18:40:18

✿主な登場人物✿
・山口　モナ・・・引きこもりで大変辛い過去を抱えてる。
・高山　真菜・・・モナの『元』親友。
・森坂　悠・・・イケメンで人気のある学校Ｎｏ１モナの『元恋人』
・山口　優奈・・・モナのお姉ちゃんでスーパーモデル。

第十三章　『優奈と健』

優奈「…え？なっ…なんで？なんでよ…」
問い詰める優奈を寂しそうに見つめる健。
健「お前だって…。あんなに楽しみにしてた大きいショー…中止に…」
優奈「聞いてたの…？さっきの話…」
健「あ…。ごめん。」
優奈はふと涙を流してしまった。
優奈「そうなの。あんたと付き合ってるってマスコミにバレたからさ…
　　　　あんな報道で騒がれてるのに、あんな大きいショーに出たら評判が悪くなるって」
健「だからこそ…別れが必要なんじゃないのか？」
優奈「別れたくないの！別れるんだったら…ショーなんてどうでもいい。」
優奈は涙を寂しげに流して健に訴えた。
健「ダメだ。お前はこのショーをデビュー当時から楽しみにしてたのを俺は知ってる。」
優奈「健…。私は…」
健「ショーが終わってからまた付き合えばいいじゃねーか…。待ってるから」
優奈「…うん。」
優奈は一旦健と別れて、距離を置くことに決めた…。
そしてその日は健はまっすぐ家に帰っていった…。
優奈「あ…。マネージャーに電話しなくちゃ…」
優奈は健を見送った後、スマホを片手に、マネージャーに電話をかけた。

優奈「もしもし？マネージャー？」
マネージャー『はい、そうですけど…どうしましたか？』
優奈「ついさっきね、健と別れたの。もうマスコミに写真とか撮られないわ。」
マネージャー『え・・・』
優奈「だからさ、ショー出る。全部デマだったって事にすればいいじゃないの！」
マネージャー『優奈さん…。優奈さんは…それでいいんですか？』
優奈「当たり前でしょ…。健が大きな約束してくれたから…いいの」
マネージャー『わかりました。スケジュールにいれときますね♪・・・では』
───────────プッ。
優奈は少しスッキリした顔をして空を見上げた。
優奈「これでよかったんだよね…。『ママ』」
そして優奈は机の引き出しから、一枚の写真を取り出した。
優奈「ママは…元気にしてるの…？」
そこには一人の女性と小さい子どもが公園で写ってた写真。
優奈「この公園って…まだあったかしら…」
優奈は髪を手でといて軽く、バイクを走らしにいった。

─────走らすこと10分。
優奈はあの写真の背景の公園についた。
優奈「ははは…。懐かしいなぁ～…。」
とブランコのイスをなでた。
そして腰掛けてブランコを始めた。
優奈「ここにママがいた…。私の…『本当のママ』が…ここに…」
優奈はそんなことをつぶやいてたのでした。

※実話ではありません。