Nicotto Town


小説日記。


Who are yoU? ⅱ


 少女は怯えた。
 彼らは何かを隠している、直感的にそう思うのと同時にそれには根拠が無い。
 …疑えない。

 少女はとりあえず体面を保つ為に笑顔を浮かべる事に徹した。
 引き攣っていたけれど。

「こ、こんばんはッ!あの、か、勝手に上がりこんで、しまって、ごめんなさい!」

 髪をばさぁと波立たせながらぎっこんばったんと大袈裟に頭を下げる。
 主人は笑ったようだった。

「でも、こうして逢うのも何かの縁さ」

 こつこつとブーツの踵を鳴らして階段をゆったりと降りてきて、
 手入れの行き届いた長い黒髪の主人は少女の手を取った。
 温かい手だった。

「「ナラ、パーティー、パーティー!!」」

 双子のようにそっくりな少女たちがシャンデリアを飛び降りて楽しそうに騒ぎ出す。
 少女に左右から抱きつくと、

 まるで決められていた台詞だったかのように
 皆口を揃えて「『 歓迎しよう! 』」と少女を快く迎えてくれた。

 ぱちんと執事らしきテンガロンハットの男性が白い手袋の手で指を鳴らせば、
 だだっ広いホールは一瞬にして豪華な宴会場に変身する。

 真っ白なテーブルクロスのひかれた大きな長テーブルには、数え切れないほどの煌びやかな料理が並ぶ。
 少女に戸惑う隙も与えず、

「Hurry,HuyyY!!」
「ワインをついで」
「どんちゃん どんちゃん♪」
「乾杯」
「Are you readY??」
「準備は良い?」

『「さあ、始めよう」』

 パーティーは始まった。


 執事は少女にワインをついで渡してくれたけれど、少女が未成年と気づくと笑って自分で飲んでしまった。
 真面目そうだと思ったのに、案外面白い人だった。
 グレイヴといった。

 主人は妙に大人びた笑顔が、見るたびに不思議な気分にさせた。
 実年齢が解らない人だった。
 レイヴンといった。

 奥方は上品で人を魅了させる何かがあった。
 艶やかでとにかく綺麗な人だった。
 ダルアンといった。

 メイドさんは優しくて、そんなに年齢が変らないように見えた。
 弾けるような笑顔が眩しくて、つい吊られて笑ってしまうような可愛い人だった。
 ティアーといった。

 双子の女の子は、とにかく元気で楽しそうでとても仲が良かった。
 でも銀髪の子は本当は男の子だと赤い髪の子に訊いた時には驚いた。
 やけに端整な顔をしているなと思ったら、よく見ると二人は人形だった。
 双子の人形。
 妹と弟に欲しい感じの子達だった。
 赤髪の子はリシディア、銀髪の子はフランドルといった。

 娘さんは少し気難くて、仏調面と無口なのが勿体無いくらい可愛かった。
 きっとメイドさんより歳が近いだろうなと思った。
 友達になれたらもっと喋ってくれるのかなと期待してしまって。
 やけに落ち着いていて、感情が読めない人だった。
 アリヒェンといった。


 そうやってこっそり人間観察をしながら、
 娘さんがワインを飲んでいるのを見て羨ましいなと思っていたら、
 奥方に少しだけなら大丈夫よ、と勧められて飲んだら、初めてのお酒は少し大人の味がした。


 楽しいパーティーはあっという間に終わってしまって、久しぶりに少女は心から「楽しい」と思った。
 楽しいと時間が早く進んでしまうのが惜しかった。

 双子の子達と同じ部屋のベッドが空いているからと通してもらって、
 入ったベッドはとってもふかふかだった。
 狭いのに三人で寝たベッドは温かかった。

「ネエネエ、ヴァシカはドコカラ来タノ?」
「この森を抜けた所にある街だよ」
「楽シイ?」
「うーん…このお屋敷の方が楽しいかも」
「じゃあ、ズット此処二居ル?」
「……居て良いなら…居たいなぁ…」
「一緒ニ遊ボウヨ!」

 そんな会話をしばらくしていたけれど、二人とも声までそっくりだったから、
 どっちが喋っているのか正直解っていなかった。

 いつの間にか、三人とも眠りについていた。




*****

いえーい、疲れました(真顔
バッドエンドナイトパロです。

多少アレンジが入ってるのは私のキャラの特徴と見逃してください。
パロですから!
第二弾につき、第一弾をご覧になって無い方は、
カテゴリの「自作小説」よりお探し下さい。

相変わらずの駄文、読んでいただき有難う御座いました!
良かったら御感想下さい、アドバイスとかだと凄く嬉しいです!

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2012/09/01 20:11
>あやかさん

お待たせしましたー´`

ww
性転換してるのには気づきましたか?


いやいやw
出来れば、解りにくい所とかあったら教えて欲しいんですよね…w
でも楽しんでいただけたなら嬉しい限りです*

いやん、ティアーちゃん名前出すまで気づいてもらえなかった…/(^Q^)\


ありがとうございます//
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2012/09/01 20:06
>れいあ

wwwww

そんなことないよ!w
上から目線なのは歳のアレで多めに見てもらいたいんだけど、
初めて逢った時から随分上手になったと思うよ?
自信もたなきゃ文章なんて書けない!
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2012/09/01 11:37
わあああああああああ待ってましたあああああああああ((


フランちゃんマジフラン←

駄文?これが駄文とか小説レベル高すぎじゃないスかww
いや、アドバイスできる身分でもナイナイですし、ていうかこの小説はもう
アドバイスナニソレ基準に入ってますよおおおおおw

嗚呼、ティアーさんも好きだあああでもグレイヴさんも好きだああああ


糾蝶さんの全てのキャラが好き^p^(
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2012/09/01 00:00
アリスサークルhshs((((

駄目だ、小説を書きたくなる衝動に駆られる→書こうとする→自分の文の才能のなさに気付いてやめる

これがいつもの私だ!((
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2012/08/31 21:39
>絢さん

いやいやいやいや(ry


有難う御座います//
いやん照(爆
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2012/08/31 20:58
素敵としか言いようがないのですが、どうしましょう。

原曲大好きですが、此の小説も大好きです!!
いやはや、本当に素敵としか言えません。



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