調子に乗って腐ってみました 3
- カテゴリ:自作小説
- 2012/06/13 20:02:15
とりあえずセルカの着ていたよれよれぼろぼろの服はあっさり処分し、多少余裕はありすぎるものの、服を買いに行くまで裸にしておくわけにもいかず、自分用に用意してあった新しい服を身に着けさせる。
袖口もズボンの裾も何重にも折り返し、中身よりも空間の方が多そうな恰好で人前へ出る事に情けなさそうな顔をしたセルカだが、口に出しては何も言わず、黙ってティーグの後について町中を歩いていた。
正直ティーグもこんな恰好のセルカを無理に連れ歩きたくはなかったのだが、なにしろセルカの服を買いに行くのだ。本人がいないことにはサイズを合わせようがなかった。
ティーグがまず向かったのは古着屋である。
新たに服を作るには、採寸し一から作ってもらわなければならない為、すぐには間に合わない。とりあえず今直ぐ服を手に入れるには、古着屋の方が便利だった。
その古着屋に着き、自分の為の服の購入が目的と知ってセルカはとても驚いていた。
「でも、あの、俺お金ないです」
「そんな事は知ってるって」
髪と同じ黒くて細い眉を下げて困ったように言うセルカに、ティーグが苦笑する。
「金はおれが払うから心配すんな」
安心させるようにそう言って笑うが、セルカの不安は払拭されないようだった。
何がそんなに不安なのかと思ったが、もしかして食事の時と一緒で、受け取った分の対価を後でどういう形でか請求されるのを恐れているのかもしれないと、ティーグは想像する。
おそらくセルカはこれまでの人生、対価を求められずにただ与えられるだけという経験がないからだろう。
とりあえずその古着屋で上着とズボン。それになめし革の靴を揃える。
この世界、旅は歩いてするのが普通なので、真新しい靴よりもいくらか履き古し、革が軟らかくなったくらいがちょうどいい。
履きつぶした時の事も考えて予備にもう一足揃え、店の奥を借りてセルカの服を着替えさせると、今度は仕立て屋へ向かった。
「え、えと、あの…ご主人様?」
仕立て屋の主人に採寸されながら、セルカが泣きそうな顔でティーグに声を掛ける。
それにしても何だ、そのご主人様と言うのは?
「おれの事はティーグでいいよ。…で、何?」
ティーグがそう声を掛けると、相変わらず泣きそうな顔でセルカが言う。
「あ、あの…ティーグ様。これは一体?」
「これは? …って、服作る為の採寸だけど? あと、『様』もなしね」
ティーグ達の会話が耳に入っているのかいないのか、仕立て屋の主人は黙々と採寸し、寸法を手元の票に記入していく。
「え、えと…」
セルカが困惑した表情で、自分の考えをなんとか上手く伝えようとしているのがわかる。わかるが、考えているのはこちらも同じ事だった。どうしたらセルカに、そんな不安にならなくていいと伝える事ができるだろうか。
実はロード・オブ・ザ・リング、詳しくは知らないです^^;
ホピットとかエルフとか出てくるんですよね?
セルカもそれを想像してたらしいですよ、奥さん(誰?)
☪ りょう ☪ さん、今晩は。
お忙しい中ありがとうございます^^
パパ…言われてみればそうかもw
腐るまでにもうちょっとかかります^^;
みなわさん、今晩は。
はい、もう完成品です。ただ読み返すと色々矛盾があるので、
その辺ちまちま直しながら更新してます^^
そうそう、変えたり戻したりとかね^^;
腐るのは、もちょっと先です^^ゞ
ゐ故障中さん、今晩は。
服を贈るのは、脱がせるためだとよく言いますよね~^ー^
いやん、スケb
着エロ!?
…こんな感想ばっかりwww
書き上げたのをここに転載すると、文字の色や大きさを変えたいときとか、
めんどくさいよね~!
↓の書き込みは無視してくださいね~^^v
一気に読めるわ^^v
2、3話続けて読ませていただきました。
良いパパ的なティーグさんいいですねえ♪
私はほのぼのでもいいと思いますw