塩瀬の帯
- カテゴリ:30代以上
- 2012/05/26 21:13:49
昔、母が歳を取ってから塩瀬の帯が
滑って結びづらくなって来たとこぼしていた。
私も同じ経験をしている。
だが、多くの女性が一つは持ちたいと
憧れる塩瀬の帯だ。
生成り色に模様だから、しっとりとして
色々な模様の小紋を品良くする。
母の塩瀬の帯を締めて一度出かけたが、
帯がきちんと結ばれて無かったらしく
途中で、帯締めをきつくしめなおしたら
べこべこと波打ってしまった。
落ち込んで、当面つけたくないなぁと思って
其れをこぼしたら、
若い人もあの帯は結んでも、これで良いのかと
思うらしい。
ちょっと力を抜くとするすると解けてくるので
気が抜けないと言う。
同じ様に時間がたつと違和感を感じて
帯締めをきつくしめなおす時が在るらしい。
おなじ、おなじと妙な所で知らない若い人と
着物の事で気が合った。
和服を来ていると思わず声をかけてしまう時が在る。
其れ、どこで売っているの?と、若い人が何気に付けていたものに
目が行く。
普通のブローチだったが、不思議とショールを止めるのに在っている。
思わず、今頃ブローチをとしまってしまったのを
探してみようかと思って帰って来た。
今の若い人の着物着こなしに、
かたくなっていた頭が驚く。
帯留めも指輪を使っている人が居た。
左程高くないだろう銀の指輪が二つ並んでいる。
言われるまで気が付かないで、
変わった帯留めでアンティークショップで買ったのかと
思っていた。
何か、すっかり考えを変えて、
あの大正ロマンを思い起こす母のショールは
ちょっと置いといて、色々と考えてみようと思う。
と、言うのも、在るから大丈夫と思っていた
母の羽織が袖が合わなかったのだ。
慌てて、ごそごそと母のショールを出してみたりした。
しかし冬用である。
此の中途半端な時期にと思う。
そこで和服のはおりを探しに出かけたが、
ひっくり返りそうな値段。
コートは時期じゃないと言う。
だからぁ、北海道の寒さとあの着物の季節事の色々なのが
合わないのよ。
本当に苦労するんだから。
若い人の何気に着こなしている、今の素材が着物に在っていて
とても魅力的に見えるの。
還暦に成るとこうじゃ無きゃいけないと言うのが先にたって、
和服屋さんをうろうろ、余りの値段の高さにおろおろ。
そんな時であった、若い人が普通のレースの洋装のショールを
着て、銀の渋いブローチで止めて、風呂敷を持って。
しかも着なれた雰囲気で堂々と、お茶の席には着て行けないけど
普段はこんな感じですとさらりと言ってました。
何か、圧倒されてしまいました。
北海道なら、普通のコートでもいいんじゃないのかしら?
風邪をひいたら大変です。 ご自愛ください^^
タイで買って来た、シルクのショールは初夏や初秋には重宝します。
ブローチでしっかり止めていますw