お涼の活躍16寛太(忍者物語)36
- カテゴリ:30代以上
- 2012/05/03 14:04:21
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
また、寛太が香魚姫様の家の塀作りに来ていた。
二人とももう香魚姫様や蕗姫様の話はしない。
鈴が呉服問屋に嫁に行った話をした。
かなりの大店らしい。
鈴に子供ができて1歳になると言った。
それから、少しおでこをかきながら、夕菜と一緒になったと言った。
「良かったじゃないか。そうなる様な気がしていた。」とお涼は言った。
寛太は照れ笑いをした。
懐かしい昔っからの寛太の照れた時の笑い顔だった。
寛太が夕奈に惚れていたのは薄々感じていた。
だが、禄に夕奈と口をきいて無い。
最初の旅では寧ろ、お涼といつもじゃれついていた。
簪を抜いて取り戻そうとするお涼と追いかけっこをしたり
突然来て髪をくしゃくしゃにしたりした。
旅籠でも、組ず解れずしてじゃれついている二人に
彩夜はいつも嫌がってお涼に用事を言いつけたりして、
一人遅く来させたりして、意地悪をした。
その日の演目は彩夜がきめるのだが、
お涼はめったにお嬢の役の着物を
着せて貰えなかった。
だが、巧みに琵琶を弾く夕奈を寛太はいつも褒めていた。
2回目の二十歳を過ぎてからの旅では寛太は
ついて来てない。
寛太は既に精鋭部隊に入っていた。
2度目の旅で彩夜がお涼に意地悪をする事は無くなった。
村長にお涼を強引にあの危険な任務に推薦したの彩夜だった。
誰もがお涼には無理だと反対をしたが、
彩夜が最後は強引に父親を説得させた。
確かに12歳の頃、神社の稚児の役であの辺りを行き来していた。
道に詳しい事は確かである。
彩夜は寛太が精鋭として選ばれて居る事に彼らが京に立った後に知った。
二人が怪我をして帰って来た事で夕奈に彩夜はひどくなじられる。
其の後、お涼には優しくしたが、夕奈には冷たく当たった。
だが、夕奈は毅然と其れを跳ね返して、
琵琶と三味線で客に高く評価されて行った。
お涼達と寛太達のすれ違いの日々が続いた。
だが、一度だけ寛太達が仕事をしている場所の近くで
お涼達の旅芸人が興業をした。
ふとどこかの視線を感じてお涼が遠くを見た時に
高い杉の木の上で夕奈の琵琶を聞く寛太の姿を見た。
此れから彩夜やお涼の芸があるのに
夕奈の琵琶が終わると寛太は去って行った。
塀は手早くどんどん出来ていた。
「所で、お前が村に来た時に来ていた着物はどうした?
なんか金糸銀糸の模様が付いていただろう。」
「らしいけど、子供頃村で見ただけで知らない。
まだ、村にあるんじゃないの」とそっけなく答えた。
鈴の嫁いだ着物問屋は
お公家様の家にも反物を収めていて、
それぞれの家の模様があるのらしい。
「まず、其れを覚えるのが大変だとこぼしていた」と
寛太は言った。
身分の低い家の模様の反物を
身分の高い家に間違って持って行くと
自分を卑しめるのかと酷い剣幕で、
機嫌を直して貰うのに大変だったらしい。
この頃やっと何十種類の模様を覚えられたと
寛太に嬉しそうに言って来たらしい。
「そこで鈴にお前の来ていた着物の話をしたら、
もしかしたら何か解るかも知れないと言うんだ。
今度、足りない材料を取りに京に帰った時に
村に寄ってみるよ。
お前が其の着物を切って良いと言うのなら、
其の切れ端を持って鈴に見てもらうけど。」
と言った。
お涼は黙っていた。
今更である。
解った所で与一を捨てて京にいけない。
其の後、竹塀が出来上がって寛太は来なくなった。
ある日、八重が来て、奥様が話があると言って呼びに来た。
行くと自分は春になる前に京の手前の遠い身内の所に行くと言う。
何とかお涼さんが協力して貰えないかと言う。
字源領までの抜け出る手はずを
春までにお涼さんに考えてほしいと言う。
健三郎は庭の材料の買いつけで
寛太と一緒に字源領まで出ることになっていると言う。
まだ日にちがあるが春になると役人の調査が始まる。
どこに誰が住んでいるか、
どこの畑は誰の物かの税を取る為の調査が始まるのだ。
本格的な冬になり、雪の降る日も多くなった。
城の工事の為に職人たちが夜通し働く事が多く。
字源兵が気前よく落としていくお金で
町は活気づいていた。
お涼は佳代の作った子供用晴れ着を見てこれだと思った。
此れを売りに字源領との間の関所を通る時に
沢山出来たので運び人を
雇ったとすれば良いとおもった。
そこで佳代にまとめてたくさん売りに行くと言った。
佳代はすでにある程度できて、
そろそろ売りに行く時期なのだがと思ったが、
それでも今の倍は欲しいと言うので
張り切ってきれいな着物を買っては縫い始めた。
お涼は売れ残った数枚の綿入れ半纏も
風呂敷に包んで押し入れに仕舞い込んだ。
自分と八重と香魚姫様の三人分の荷物が居る。
此れが前に省いて、すっかり人物紹介とあらすじになって
小説じゃなくなった部分です。
最初は若い忍者だって、最初の頃の厳しい起きてとかも画一される前で
親が殺されて、さ迷っている子の行きつく先の一つに運が良いのか、悪いのか、
悪い方に入るのでしょう。
良ければどこかの大店の養子、養女。あるいは小僧、手伝い見習いとなった所を。
殺戮の道具を作る所へ送り込まれるのですから。
死ぬまで人殺す仕事です。
其れでも、さほど高くない値段で警護の仕事と
地方の地図作りと情報集めがあります。
まだ若い忍者やくノ一が芸人として行きます。
親方に一人だけ三味線弾き兼、用心棒としてついて行きます。
でも、其の間、他の男は精鋭に成る為の訓練をしています。
寛太は精鋭に志願しているのにこっちに来させられます。
其のイライラと4人のくノ一の濡れ場にも商品に傷をつけられない様に
円の下、天井裏から耳を澄ませて見張ります。
其のイライラで時々お涼をからかいます。
夕奈には禄に口もきけない寛太です。
彩夜の言葉は時々聞こえないふりをします。
だから、彩夜は寛太が京に来た時に
夕奈の居場所を教えません。
結局彩夜が連れて行った遊女になった仲間の忍者全員と
寝る羽目に。
其れでも彩夜の乾固令で夕奈の居場所は知る事が出来ませんでした。
お涼があっさり、まさか寛太に知らせると思ってない彩夜から居場所を聞いてきます。
2度目の足を悪くしてからの旅で、夕奈はあてつけの様にお涼に優しくします。
旅の時の新設のお礼を言いたいと言う言葉を信じてしまいます。
(´ε`;)ウーン…
次を読ませていただきます