Nicotto Town



お涼と与一の話。其の二(忍者物語)その13


雇われていた国の五年、五年の合わせて10年の契約が済むと

それ以上の契約更新はありませんでした。

隣の大きな神社のある国の配下に其の国がなるからです。

一座の親方だけが其の国の隅の方に荒れた土地を貰って
住む許可を得たので住む事にして残りは村に帰ります。

お涼は別の領主に雇われて一座を組んで更に別の国々を回る仕事をします。

其の間に与一の大工の親方の娘の嫁ぎ先の米の小売りをしている家が
盗賊に襲われて火を放たれます。

何とか親子3人は生きてましたが、父親は酷いやけどを負わされます。
其れでも米問屋から、僅かな米の無料先貸しをして貰い、
更に近くの八百屋の店先を貸して貰って小さな店を開きます。

しかし親子3人は食べていけないので妻子を大工の親方の所へ
返してよこします。

親方は娘を不憫に思って与一に娘を引き受けるのなら、
其れなりの用意をさせてやって独立をさせてやると言います。

お涼も三味線の師匠のお棲の所へ来なくなって3年も立ってました。

与一は親方の娘と祝言を上げて、小さな女の子も引き取ります。

親方の所は息子がいて、後を継がせましたが、腕が悪く酒癖も悪く
親方が居るから、頼むので合って、其れでなければ与一の所に
仕事を頼みたいくらいだと陰では言われてました。

ある日、与一と仲の良い3人を見た元妻の夫の米屋は
嫉妬に狂い、自分から離縁をして実家に帰したのに
橋の所で親子を待って居て、元妻を刺殺し、
娘も首を絞めて殺して自分も橋から身を投げて死ぬつもりで襲いました。

ちょうど通りかかった人の悲鳴で娘を殺せず、
其の子を抱きかかえると川に飛び込みました。

元妻は手当のかいも無く死に、こどもは何とか船を出したり、
川に飛び込んで助けた人達によって助かりました。
父親の米屋の方は事前に袖に石を入れていたらしく
覚悟の自殺だったのでしょう。

川に飛び込んだ人が引き上げようとしましたが、
抱えていた子供を上にあげるのが精いっぱいでした。

子供の方は何とか息を吹き返しましたので
与一がそのまま引き取ってその後も育てていました。

その頃、忍者村は他の集団に配下に付けられる様に目をつけられていました。
無数にある忍者村の淘汰が始まってました。

村長(むらおさ)が無くなって、村長の娘の彩夜が村長を引き継いでいました。

其の配下に付けようとしている忍者集団とは色々と合わなかったのでしょう。

色々な理由で衛兵(忍者村)を作っている所が在った様ですが、
どちらかと言うと彩夜の村は神社、修験者、或いは京に近い集団でした。

合議の末、村を解散する事にします。

村は3軒の家を残して全て燃やして、

村長の家は宿屋として、稲穂と数人の飯炊き女が残り
後は腕や足が不自由な忍者として使いものにならない者が残り

後は村を去りました。

彩夜は数人の女を連れて京の近くの宿場町で女郎屋を始めます。

女郎屋と言っても当時は遊郭があるわけでは無く、

旅人に一夜の付き合いを旅人が自分の止まっている宿屋に部屋に
引き入れて貰うと言う物でした。

お涼は自分の足の事も考えて、彩夜について行く事をせず
かと言って、夕奈程三味線も教えられるほど上手では無いので

昔の三味線の師匠だった、お棲の所へ身を寄せます。

そこで、与一がそう言う事情で小さな女の子を引き取って
独立して、大工の棟梁をしている事を知ります。

二人はお棲の計らいで合います。
与一はもう一度一緒になりたいと言いますが、
断わる返事を言いに与一の家に行った時に
虚ろな目の女の子を見た時に此の子の母親に成れるのは
自分しかできないだろうと察します。

二人は一緒になって、やがてお涼は男の子を産みます。

大工の親方の方は放蕩息子の為に息子の嫁には逃げられるし
仕事は減るばかりで、ついに息子が酔って仕事場に行って
屋根から落ちてあっけなく死んでしまいます。

親方が唯一自分の血が繋がっている孫娘を引き取りに来ます。
年頃になる前の子供の二人がこっそりと結婚の約束をしているのを
お涼は見て見ぬふりをしています。

ある日、寛太をお涼は町で見かけます。
用心棒をして暮らしていた寛太が仕事がすんで
別の町へ行く途中でした。

お涼はお棲の所へ寛太を案内します。

お棲は顔見知りの同じ村出身の寛太を引き受けます。

お涼は自分が襲われて、殺される所だったのを偶然助けてくれた
男が見つかった。命の恩人でいつか恩返しをしたいと思っていたと
与一に仕事を寛太に紹介してほしいと頼みます。

与一は内心お涼が寛太の事を好いているのでは無いかと
疑います。

暫くお棲みと暮らしながら、与一の紹介した庭師の仕事をしますが、
与一の気持ちを察した寛太は庭師の親方の紹介で京に行くと
言います。

本格的に庭師の勉強して庭師になりたいと言うのが言い分でした。

お涼に止める事は出来ません。

お棲の腹に子が出来たが、余分な金が出来たら送るので与一とお涼に
お棲の事を頼んで寛太は京へ行きます。


お涼はじっと散る花を見て「秋の風はさびしいねぇ」と言いました

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2012/05/15 20:09
みみやん様

私立はその時も堂々と成績順位を張り出されていました。

英語は毎回のテストの結果を全員廊下に張り出されました。

中学時代から、あの一枚ずつめくる単語帳を持って登下校は見て居ました。

「ゆとり教育」の最初のふれこみは「ゆとり時間」で成績の良い子の為の授業も入ってましたが、

其れはありませんでした。

結局お金のゆとりのある家庭が塾に子供通わせる『格差社会』を作りました。

お金の無い子は出来る子でもあの信じられない薄っぺらい教科書で能力を下げられました。

日本は大変な歴史的損失をしました。

資源が無いので「技術立国」が崩壊しています。

大学の研究室もたくさん閉じられました。

海外に沢山の学者が流れて行きました。

私は日教組に対しては日本の敵だと思っています。
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2012/05/15 16:38
私は子供のころは「平等」が大事なんだと教わりました

でもそれは今思い出すと「悪平等」だったと思います
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2012/05/03 20:03
みみやん 様

当時は沢山の問題を抱えて居ました。

所謂授業について行けない子がほおって置かれたのです。
其れを「お客さん」と呼んでました。

私の通っていた私立中学は所謂お嬢様学校だったのですが、
1年ごとにクラス替えがあります。

年平均と普通の中間、期末以外に半年ごとの学力テストが在りました。

其の平均点数によって次の学年時に成績順にクラスが変わります。

公立は露骨にそれが出来ません。美しい「平等」と言う言葉が在りますから。

そこで、成績の悪い人に合わせる「平等」を選びました。

此れがあの薄っぺらい教科書の「ゆとり教育」です。

其処に日教組が其れを主張して、更に所謂「自虐史観」と言われる嘘の日本の歴史を教えて行きます。

「従軍慰安婦」「南京大虐殺」、

私は彼らに嘘の日本の歴史を教えられた生徒達と

自分の子供に嘘の日本の歴史を教えられた親達は

日教組に心が非常に傷ついた謝罪と補償をして貰うべきだと思っています。

大勢で訴えて、其の教師に謝らせるべきだし、傷ついた心の保証は是非金銭で貰うべきでしょう。

今の仕事が無くて生活が困っているニートの人達の心の傷も

それが原因で自信を無くした為に何事にも消極的になってしまっているとして

其の原因を作ったのが日教組の「自虐史観偽歴史」のせいかも知れませんよ。




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2012/05/03 19:18
こんにちは。
いよいよお話が本筋に入ってきた感じがします。
それにしても前のブログにある、ゆとり教育は許んちうにひどいですね。
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2012/04/03 18:28
レイダ様
忍者は金で雇われて人を殺します。

正義の為でなく、忠義の為でなく、恩義の為でなく。

いわば殺人強盗と何ら変わりはありません。

金の為に人を殺すのですから、

だから、地獄に落ちる事を覚悟の上での仕事です。

まっとうな道を歩く事は許されないと思っていました。

死んだら地獄へ行く人間が、まっとうな道を歩いている人と所帯を持つなど
望んではいけない事、与一がまっとうな世界の人間で在ると言うだけで
所帯など考えてはいけない事だと断る詰りで与一の家に行きました。

其の幼い3歳の佳世を見るまでは。
佳世はそれ以来笑わないどころか、食事も与一が口に運べば食べます。
味噌汁も手に持たせば飲みます。
心を無くしてしまって、手は骨が解るほど痩せこけて、目はくぼみ目の周りは黒ずんで来てました。

「ほっとけなかった」がお涼の本当の気持ちでしょう。
佳世の世話をするつもりで一緒になったのです。

自分もどこかで誰かに拾われて、あの村に連れてこられた。
父親も母親も其の領地が敵に襲われて、逃げる途中で落人狩りに殺されたのでしょう。

あと数日ほっとかれたら死ぬ所を山で修験者に拾われたと聞いています。

山のそのまた奥の山に数軒のひっそりと暮らす村が無数にできた時代でした。

秘密を守って自給自足で生きていく村も在れば、武芸を磨いて傭兵として出稼ぎに行く村もありました。

当時の出稼ぎの仕事は兵隊ですから。

特に武芸を磨きに磨いた精鋭は忍者と呼ばれて、高額で雇われたでしょう。

更に普通に兵として雇われる出身地を身分を明かせないで済みます。

その分、死んでも使い捨てで最初からいない人達です。


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2012/04/03 16:09
二話連続で読ませていただきました

「くの一」は辛いですね

女性であるが故の様々な物語

私の頭の中に実際の映像が浮かんできました

お涼ちゃん・・さみしいねぇ


「くの一」は、忍者は俗世の?人の感情を捨てねばならないと聞いたこともあります

この物語に出てくる忍者(くの一)は人の感情が残ってたばっかりに苦しんでるのでしょうか



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