Nicotto Town



一座の一番若い娘、稲穂(忍者物語)その8


稲穂が一座に入ったのは14歳。

忍者の初段階の訓練が終わって、最初に
神社と神社の間の書簡の受け渡しをする人の警護に
年上の忍者についてやります。

険しいが決まった通り道が在り、多くの旅人が通る道とは違います。

大体は山の峰を目指した方向の一直線と言うか
目的地への最短距離に近いルートですが、
長い事其処を通った忍者により岩や木を払ってけもの道の様な
道が出来てます。

最短ルートに近い道が解ると言う事は、
磁石の様な方向が解る手段と正確な地図が伝わっていたと
言えるでしょう。

此れは誰もが欲しいものですが、忍者の秘伝の書で在ります。

若い忍者はそれらのルートの教えて貰って、
その場を通る注意事項を教えて貰って、
更にその前に通信手段の鷹の扱い方を子供時代に覚えます。

一人生き残っても状況を仲間に知らせる手段でもあります。

勿論、稲穂は16才に成るとくノ一の男の扱い方も伝授されるのですが、
その前に一座に入って、ねぇさん忍者達の仕事を見て
大体を理解して行きます。

稲穂は、村が解散に成る時に村に残ります。

村長が住んでいた家と更にいくつかの家を残して
村の家は焼き払われるのですが、
村長の住んでいた家に住む事を許されて、
其処を此の山奥の普通の道を通らない事情がある
旅人とか、修験者の宿にします。

雑魚寝ですけど。

山賊も落ち武者も来ますが、分け隔てなく金さえ出せば止めました。

勿論、暴れたり、荒くれたりしても
ほとんど近くに在った薪一つで一撃で気絶させました。

同じく村に残った腕や足に障害を持った数人と田畑をひっそりと耕して
自給自足の生活で、たまに来る元仲間の薬売りから
薬をかったり、山から取ってきて薬草で作った薬を売ったり、
薬草を乾燥させた物を売ったりして、山のおばばと呼ばれて、
静かな余生を過ごしました。




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