飛び立つ船3
- カテゴリ:自作小説
- 2012/02/12 23:10:49
そう、不安に思ったが…ボクはその日の夜の宴会を楽しんだ。
酒を飲み、ごちそうを食べ、おおいに騒いだ。
そして次の日、昼ごろ。ボクたちは港で、ギルバードが一番大きい帆船を空に浮かばせたのをこの目で見た。
ボクたちはそれを喜び、船に乗り、ヨシュアが星の船を作っている町、バルバロッサへ向かった。
通常なら三日はかかるらしいのだが、わずか三時間ほどで、ボクたちはバルバロッサの上空に来ていた。丘の上に黒色の大型の帆船が見える。
あれが星の船だろうか?そう思い眺めていると、突如それは浮かび上がり、上昇した。
「離れろ!全速でだ!」と、ボクは声を荒げる。
黒色の大型の帆船が飛び立った丘の下にはバルバロッサの町が見える。
黒色の大型の帆船から一筋の赤い閃光が、バルバロッサの町に向かって伸びた。
見たことのない規模の爆発が、目の前で起きた。
町、一つが、一撃で滅んだ。
フィオルの言っていたことを思い出した。
「もしも間に合わなかったら、南西の大陸の地下神殿に向かって欲しい…」
やはり、ヨシュアは研究していたのだ。魔力をはじくなら、魔力を受け付ける魔方陣にしてしまえばいいと。
星の船が飛んでしまった。
資源の元を押さえたが、間に合わなかった。
フィオルが言っていたとおり、聖剣を収める場所へ行くのがいいのか?
それとも、あの船を追いかけるのがいいのか?
追いかけたところで…いや、ごちゃごちゃ考えるのはやめよう。
「おい、追いかけるぞ!しっかりつかまってろ!!」と、ギルバードはすでに追いかけている。
流れに任せてみよう。
「船を接近させ、乗り込む!近づけてくれ、ギルバード」と、ボクは叫ぶ。
「了解だ。全速前進いやぁっほーーー」と、ギルバードはエーテルに自らの精霊力を送りこみ、加速する。
船にはヨシュアがいる。
ヨシュアを救うことができるのか?待っていてくれヨシュア。
一気にあったけん たまげたよぉ♫