アンちわールど。【ノリって大切/原案短編】
- カテゴリ:自作小説
- 2011/12/04 00:09:18
世界は魔法だけで出来ている。
刃も鉛球も無い、魔法だけで出来ている。
それはヒトの願いを叶えるものではない。
それはヒトの願いを叶えるものでは、ない。
ただ傷つけあうためだけのチカラ。
"魔術"という存在に近いモノ。
それは≪元素精霊≫という炎や水の元となる核『コア』のようなもののチカラをどれだけ引き出せるかによって攻撃力が変わる。
――もう止めようよ、傷つけあうのなんて。
――武力を持つ者同士が仲良くなれないのはどうしてだと思う?
――え?
――大きすぎる力は"誰かにぶつけることで"存在意義を持つからだよ。
長い呪文【ルーン】詠唱で出来上がる術式は、主に誰かが書いた"魔導書"と呼ばれるものを基礎とする個々人のオリジナル。
長ければ長いほど使役出来る≪元素精霊≫の力を引き出すことが可能になり、より大きなチカラを得ることが出来る。
その代わり伴うリスク、即ち「隙」が大きくなる。
短い呪文【ルーン】で引き出せる≪元素精霊≫の力はほとんど無く、術式の組み換えやオリジナルによっても長い呪文【ルーン】には到底叶わない。
しかし長いものを唱えれば唱えるほど、術者の精神力はガリガリ削られることになる。
体力をも同時に激しく消耗させ、やりすぎれば死に至ることも多々ある。
世界が魔法だけに染まったのは、一体いつからだったのだろうか。
それを知る者は誰も居ない。
全て"過去"に起きた、世界を根底から覆すような大規模な"戦争"によるものだと、遠い昔に誰かが決めたから。
*****
「永遠より出でし"炎の精霊"よ、それは灼熱の業火よりも滾り煉獄の焔よりも激しく燃え上がらん。
決して死することの無い断罪の不死鳥よ!
何度でも蘇れ、そして今此処に、我の躯を依り代(よりしろ)に、全てを焼き尽くせぇぇぇえ―――!!!!!」
少年の血を吐くような絶叫が、何も無い荒地に響き渡った。
パチパチと目も眩むようなオレンジ色の火の粉を散らして、
少年の描いた幾何学的な青白い魔方陣から見上げても視界一杯を覆い尽くすような巨大な炎の不死鳥が権限する。
それは大きな翼を羽ばたかせ、星一つ無い濃紺の闇空に吠え―――
「――っっ…かはっ……ッ…、、」
びしゃあっ、と少年の口から鮮血が噴きだす。
瞬間ふっ、とまるで幻影のように消え去った炎の不死鳥は、消えたくないと抵抗するかのように火の粉の雨を散らして。
「…ぐ…っ…ぅえ……っ…げほげほっっ。」
真昼の灼熱地獄ように辺りを照らしていた光が消え去ると、真夜中の闇が襲いかかってくる。
がくんと膝をついて吐血した少年はそのまま、荒い吐息を零しながら横様に倒れ混んで。
―――もう、何も失いたくないと決めて君から"奪って"までこのチカラを手に入れたのに。
苦しそうに嗚咽を漏らしすすり泣く声が、闇に溶けていく。
「………っ…ぃや…だ……っ…。」
―――もう、惨めに誰かの亡骸に取り縋るのは。
その闇に負けないくらい黒かった少年の髪は、"生命力"の使い過ぎで灰色に染まって。
身に纏う漆黒のローブは自らが生み出した炎に焼かれぼろぼろで。
「……………ごめ……ね………**…**………―――。」
つぅ…っ、と零れた透明な雫は、どうせ何の意味も持たないただの水。
―――きっと、守ってみせるって約束したのに。
そして少年は、また眠れぬ夢の中へ引き摺り込まれた。
*****
こんなお話。←
最初の説明と詠唱の部分は結構力作かな!なーんて。
続きは書くか解らない。
ではでは
以上ッ。
毎回サチちゃんの小説はなんか冒頭のところで引き込まれるww
私にもその想像力と文章力ほしいww
続きかいたら読むよbb
あ、あれ、スクロールバーが仕事しないぞ、あれ(←
日曜日の朝にかかってそうな分類だww
私は魔法が大好物なんだry
だから私はあれほどくっきーんの脳みそをインストールしたいとry