ゴースト
- カテゴリ:自作小説
- 2011/11/26 23:21:20
宿屋リリィのつづきです。
「!!フェンリル」と、ボクは赤茶色の扉を開けたとたん、赤き剣に変化させたレヴァンティンを呼び出した。
スケルトン・・・骨だけで動く化け物が二匹いた。
赤い目を光らせて襲ってくる。
ボクは・・・フェンリルはレヴァンティンを回転させるように斜めに斬り上げる。目の前にいたスケルトンの背骨を砕く。
その回転の勢いをそのまま利用して、遅れて襲ってきたスケルトンを破壊した。
どちらも背骨を砕かれて、立てないだけで、まだ「生きている」ようだ。
「ニナ、止めを・・・」
「フィオルさん。」と、ニナはつぶやく。
青白いオーラが、ニナの身体から昇り立つ。
白き聖剣、カラドボルクは青く、黄色く、点滅を繰り返し
白き聖剣として形を止める。
ニナは動くというよりは、消えた。
消えて・・・何か見えないモノを斬った。
ラーが来ている!ラーだ!
フェンリルが叫んでいる・・・。
ラーに出会ったのが、そんなに嬉しいことなのか?
無論だ。今、戦う敵よりもさらに強き敵と、出会った時は・・・ラーを宿せ。
宿せ?わけがわからないな。
その時がくればわかる・・・。
「お兄さん・・・いらっしゃい」
「・・・?うん、ああ。リリィ、無事だったのか?あれ・・・何だか、リリィが透けて見えるような」
「ありがとう・・・お兄さん。お姉さん。村人のスケルトンは私が倒したわ。この弓でね・・・。フィオルさん。お姉さんがその名をどうして知っているのか、わからないけど。私に弓をくれた優しいお兄さんだったのよ。お兄さん、私の両親を倒してくれてありがとう」
「両親?さっきのスケルトンが?」
「うん。お兄さん・・・青騎士となってしまった。いえ、青髪の魔女となってしまったお姉ちゃんを助けてくださいね」と、そこでリリィは消えた。
「!!」
「そんな幻だったというのか!?」
あの感触も。
声も。
ルビーアイズ・・・サラ・ヴァーナード。
リルや・・・。ゴーストは時として五感で感じることができる。
そもそも区別する必要もあるまい。
見える時は見える。
聞こえる時は聞こえる。
触れる時は触れる。
味わえる時は味わえる。
臭える時は臭える。
わかるか・・・そのどれかが起こるだけだ。
そのどれかは望んで起きたりはしない。
必要だから起こるのだ。
リル・・・お主が、ワタシの声を聞いているように。
聞こえる時は聞こえるのだ。
見える時は見えるのだ。
わかるな・・・。
「リリィー!!!」
叫んだ。
力の限り、叫んだ。
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- おおちゃん
- 2011/11/26 23:33
- この続きって いつになるっ(; ・`д・´)??
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