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HIBRIA LIVE REPORT 1

HIBRIA LIVE REPORT Collecting Skulls Asian Tour '09 May 5 2009 (Tue.) Osaka Shinsaibashi Club Quattro

入場すると会場にはNWOBHM系の曲が流れていた。個人的には、'05年のMETAL BLADE TOUR以来、3年ぶりのQUATTROだった。会場は禁煙になっており、ライヴを充分に楽しめる環境に整っていた。心斎橋のクワトロは立ちテーブルが設置された、特異な会場なのだが、今回はナント椅子が置かれていた。開演まで座ってくつろぐことが出来た。
 さてステージ上のイクイップメント配置は左からマーシャル、ドラムセット、ベースアンプ、マーシャル。ベースアンプのメーカは不明。詳しく観察したいのだが、フロアは既に人がひしめいている。入場して間もないと言うのに、ステージ前に直行した人が多いのだ。今宵の客層は、ひと味違う。やってくれそうな感覚がビンビン伝わってくる。今回、ソールドアウトではないが、会場はパンパンの体。「HIBRIA単独なんて招聘元はゆうきあるなあ」なんて笑い話をしていた自分は、自分の読みの甘さに恥じた。本物のメタルを観に、聴きに来た連中がこれだけ居ることが何より嬉しい。男女比率は良く言って8対2。「デスのライヴでも(男女比が)ここまではない」とは、連れの言葉。
 さて何時だろうかと、隣の人の腕時計に目をやった19時10分に客電が落ちた。一触即発状態だった客席から声が挙がり、手拍子と掛け声が始まった。一気呵成の盛り上がりで、如何にオーディエンスがバンドを、この来日公演を待ちわびていたかが判る。正直、こんなに盛り上がるとは思っていなかった。
 1stの1曲目がイントロに使われるかと思ったが、全く別のSEで幕を開けた。そしてメンバーがステージに登場。そして、お約束通りのキラーチューン“Tiger Punch”。HMの宝剣をその手に、闘士となったバンドが一気に会場に襲い掛かる。選ばれた者だけしか手にすることの出来ない宝剣を、このバンドはいとも容易く振りかざしているのだ。バンドのポテンシャルは量り知れない。
 続く“Millenium Quest”も、その突進力が凄い。フロント4人は左からAbel(g)、Iuri(vo)、Marco(b)、Diego(g)が定位置。Marcoは髪が伸びていた。Abelはリバースヘッドのギター、Marcoは6弦のtuneベース。Diegoは正ヘッドのJacksonギター。ボディの色や形を見たかったが、ステージ前の人だかりで隙間なく、メンバーの首から下は全く見えない。ギターのヘッドが人の頭の上にかろうじて出ている ブラジルならでは、ギター、ベース(!)のタッピングユニゾンで技巧派の面目躍如。 Iuriは最前に陣取ったオーディエンスとハイタッチを繰りかえす。ギターの掛け合いからのブレイクが、さらに緊張感を高める。
 1stの曲が続く“Stare At Yourself”。Iuriのハイスクリーミングシャウトには全く、声の不安がない。凄まじいボーカリストだ。1stのライナーで和田誠氏がLOST HORIZONのヴォーカルDaniel Heimanを引き合いに出しているが、全く同感である。LOST HORIZONを出す辺りが実にキャプテンらしい。スペイシーなギターソロが会場を酔わせる。この曲でも弦楽器隊はユニゾンプレイやタッピングと圧巻のプレイを繰り広げる。ヴォーカルの力量と演奏の技巧が良い感じにバランスされていて、楽曲のとしてのまとまりには申し分ない。後半はMarcoとIuriのヴォーカル掛け合いとなる。 「ニッポーン!オーサカー!!」Iuriの一声で会場は割れんばかりの喝采。バンドはがっちり、会場を掌握している様が見て取れる。 Marcoの姿が少し見えた。宇宙人グレイの顔が描かれたTシャツを着ているようだ。ベースはピックアップが平行に並んだジャズベースであった。
 短いドラムソロを挟んで、“Reborn From The Ashes”。この曲で会場からメロディ詠唱の大合唱が沸き起こった。「おいおい、MAIDENじゃないんだから」と苦笑しつつも、2枚のアルバムしか出していない、この若きバンドが軽くMAIDEN越えをなし得てしまった事実に驚愕する。




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