さてやっと、続きだよ。

ところで、実はこの前言い忘れたことがあった。

それは、娘が強引に予約を入れてくれて、
ポヨが渋々歯医者にお伺いして、
レントゲンを撮られて、
根っこに縦にヒビが入っている、
とドクターに言われた時のことなのだ。

何故かドクターは、そのレントゲン写真を
しきりとポヨに見せて説明したがるのだ。

「ほら、ここにヒビが入っているでしょ！」

そんなこと言われても、
大体、ポヨは眼鏡を取っているし、見える訳ないではないか。

「眼鏡をかけてみて」とドクターが言うので、
眼鏡をかけてみたってさっぱりわからない。

それで、
「わかりませんが…。」と言うと、
力強く、「ほら、ここ、ここね。」と強調している。

仕方がないので、眼鏡を取って、顔を近づけてみるが、
一向にわからない（近くを見るときは、眼鏡を取ったほうが見えるのだ）。

まぁ、信頼するドクターが言うのだから、
そうなのだろう、と思って、
「そうなんですか。」と言って終わりにした。

大体、ポヨは歯医者でもないし、そんな専門的な判断を求められて、
それが、インフォームドコンセプトって言われても、
ただ困るだけなのだ。

まあ、いずれにしても、ずっと以前から、
「もうダメ、もうダメ」
と何度も宣告されながら、
何とか、キープさせてもらってきていたので、
この歯はもう限界であろう、との覚悟はあった。

これ以上、この歯を持たせようとするならば、
できないわけではないのだろうけれど、
多分、ドクターが力を入れて強調するのも、
「このヒビは、長く持ちませんよ。」
との事なのだろう。

いいんだよ、ドクター、ポヨの覚悟はもうできているから…。

そして、インプラントにすることを了解した。

そして、抜歯の日、

この前はいきなり採血から書き始めてしまったが、
実はその前に、再度レントゲンを撮り、血圧も測ったのだ。

ポヨは、血圧は普段は割と低め、
そして、この日は６６－１１６とちょうど良い具合だった。

さらに、採血。
この前も書いたが、
さすがのドクターも、ポヨの注射針の入らなさに辟易していた様だった。
だが、多分５回目くらいで無事採血も終了。

そして、麻酔、抜歯と手際良く進んだ。
この辺は、さすがプロ、お見事なのだろう（多分…、見ていたわけではないので）。

それから、抜歯後の処置。
実のところ、ここからが大変らしい。
抜いて終わり、ということにはならない様なのだ。

ここからは、気の弱い人は読まない方が良いかとも思うのだが、
ここまで来て、それはないでしょう、ともいえるので、
まぁ、ちょっと我慢してもらうとするね。

歯を抜いた後、
ドクターがブツブツと独り言を言っているのだ。
「油断できないぞ！！」とね。

そして、せっせと抜いた後の穴（？）の壁（多分骨？）をゴリゴリと
掃除しているのだ（多分）。

キャハ、怖い…。

そして、助手の人に、さかんに
「どう？これでいい？」と確かめているのだ。

助手の方は洗浄しながら、
「まだです。」とか答えている。

そして、また
「油断できないぞ。」が始まり、
何度かそれを繰り返して、
助手の方の「もう大丈夫です。」との、お墨付きが出ても、
さらに、念入りな処置が続いていた。

要するに、歯を抜いたあとの残留物があってはいけないのだろう、とポヨは思った。

そして、その箇所にポヨの血液から作った、アパタイトという物質を
ぎゅうぎゅう詰め込んでいる（多分）様子があり、
そして、最後の縫合があり、無事終了。

と、思ったら、そこでドクターの
「変だなぁ…？おかしいぞ…！」の声、

「えっ！何？何事？何かあったの？まさか失敗？」
一瞬不安になって、よほど
「どうしたんですか？」と聞こうと思ったのだが、

しばらくしてから、
「アッ、あった、あった、ここだ、ここだ！」とのドクターの喜びの声。

察するに、レントゲンで縦にヒビが入っていると判断したところに、
最初、ヒビが見当たらなかったらしいのだ。

そして、探した結果、判断通りにヒビがあったので、
歓声の声が上がったという次第だったのさ。

おいおい、ドクター、お願いだから独り言で驚かさないでおくれ！！

そして、プロの熟練の専門家でも迷うような事を、
ずぶの素人のポヨに判断させないでおくれ、
と、ポヨはその時強く思ったのだったよ。

でもまあ、無事に終わって、大成功で良かった。

ドクターのお言葉で、
かなり「ドキッ！！」とはさせられたけれども、

おかげさまで、心おきなく、
これからは、歯を落っことす心配もなく
おしゃべりができるようになって
感謝感謝です（娘にも）。

ありがとう。

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