井上さんの雨ニモマケズ
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/11/03 14:09:43
パロディー文化
風刺や諧謔(かいぎゃく)の効いたパロディーは文化の厚みや成熟度を測る目安になる。日本語圏には「井上ひさしさん」という達人がいた
▼良質なパロディーは古びるどころか、鮮度を増すことさえある。次の作品は好例だろう。少々長いが引用したい
▼<雨ニモマケズ
/風ニモマケズ/
コーガイニモ/
ホーシャノーニモマケヌ/
丈夫ナカラダヲモチ/
欲ハナク/(中略)
東ニ景気ノ悪イ大国アレバ/
行ッテ智恵ヲ貸シテヤリ/
西ニ疲レタ国アレバ/
行ッテ手伝ッテヤリ/(中略)
北ニ軍拡ヲ国是トスル大国アレバ/
ツマラナイカラヤメロトイヒ/(中略)
ミンナニ核あれるぎートヨバレテモ/
ヘコタレモセズ/
クニモセズ/
サウイフ国民ニ/
ワタシタチハナリタイ>(「にっぽん博物誌」朝日文庫)
▼ちょうど30年前、1981年の発表作。言うまでもなく、宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」の本歌取りだ。東の大国は米国、西の疲れた国はギリシャ問題に揺れるEU、軍拡に血眼の北の大国は中国。そう読みなせば、「きのう作ったばかり」と言われても通用する▼そして思う。「過剰な核アレルギー反応」と誹(そし)られようが、苦にもせず、30年前に決然と「脱原発」の道を選び着実に歩んでいたら、大地震や津波は避けられなかったにしても、フクシマの惨事は回避できただろう-と▼ヘコタレズ、失敗カラ学ベル住民ニ、ワタシタチハナリタイ。2011・11・3
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/fourseasons/329596.html
卓上四季 より
今朝の 新聞の 卓上四季を読んでさがしてみました
30年前とは 思えませんね
失敗からあまり学んでないのは、なぜだろうww
というか、我々人類は懲りもせず同じことを延々と続けてるってことなのですね。
とりあえず大ダメージ受けて反省するも、喉元過ぎればまた…という具合に
この辺で真剣に「失敗カラ学ベル住民ニ」ならないといけませんね^^;