~争いの無い世界~*緑髪巫女の符術師Ⅲ*
- カテゴリ:自作小説
- 2011/09/18 18:17:13
美浪「一昨日葵の奴に聞いたんだよ。金髪でツインテの毛の先がクルクルしてる奴」
丁寧にどういう奴か、と言うのを含めて説明する美浪。
悪気はないだろうがその言い方は明らかおかしいと思う四人だった。
美浪「実際にその符術師に会ったのは葵じゃないんだけどさ、何処だっけ…とりあえず何処かの草原で」
玲「結局誰が会ったのか言ってよー」
肝心なところが抜けてるため、玲が指摘する。
美浪「ああ、会ったのは悠香。銀髪のな。聞いたのは葵から」
塑羅「で?」
美浪「そうそう。それでその草原で魔物狩りしてたらしいんだよ…」
それは一昨日の事。
左右に違う色の瞳を持つ治癒能力を持つ悠香は、魔法を使わず槍だけを使って魔物を狩っていたらしい。
殆どを倒し、後の魔物が恐れて逃げて行くのを見てから死んだ魔物が居る中で悠香はその場を佇んでいた。
すると先ほどの魔物とは違う気配を持つ者が後ろに居たらしく、振り向く。
そこには緑髪で膝の所位まである髪を後ろに一括りにした、上は白、下は赤色の巫女服を着た少女が居たと言う。
とりあえず悠香は何も言わず槍を構え相手の反応を見る。
だが相手は微動だにせず、無言だった。
悠香「…何者」
そこで悠香は口を開く。
正体が分からないとどうしようもないからだ。
??「貴方に名乗る名はありません。強いて言うならば、符術師と言っておきましょう」
在り来たりなセリフを言い、己を『符術師』と言う。
悠香「符術師…符を使う厄介者か」
??「貴方にとって力とはなんですか?」
唐突過ぎる質問に悠香はすぐに答えなかった。
それから数分位間を置き、答える。
悠香「我が主を守るために振るう為の力」
??「…成程、それが貴方にとっての力なのですか」
それから符術師は懐から棒を取り出す。
棒の先には数枚の紙がついていて、世間で言う「お祓い棒」と言う巫女の必需品だ。
??「そういう貴方には神の裁きを受けるべきですわ」
少し口調が変わり、意味が分からない言葉に悠香は眉をひそめる。
悠香「神、だって?」
??「罪の無い者を殺し、ただ主を守る為だけに振るうなど…馬鹿げていません?」
悠香「言葉を返すようだけど、私は人殺しなんてしてないわ。魔物を狩ってるだけ」
??「それを無駄な殺生だと言うのです」
少し間を置き話し続ける。
??「生き物だって罪はない筈。例え魔物でも同じ事」
悠香「魔物如きに慈悲の心なんて持つの?貴方。」
??「私たちは、人間と言う生き物です。魔物も、人間と同じ生き物じゃないですか」
質問を無視して話をする符術師。
??「生き物と、自然。それらがバランス良くこの世界を生きているのに、生き物を減らしたらバランスを崩してしまいます」
悠香「だから何?」
此方の話を聞いていても答えはしない。
だからこっちも話を聞かないで強引に攻めればいい。
悠香「もしも…だけど、この私が人間の姿を借りた天使だとしたら?それも生き物と言えるの?」
??「……」
反応なし。
小さく息を吐くと方向を変えて符術師に言う。
悠香「まあ…何がともあれアンタの話は理解できない。悪いけど、余所行ってくれる?」
そういうと符術師は「そうですか」と一言だけ残して去って行った。
美浪「――――…と、言うわけだ」
話を終わると「これで満足か?」と塑羅に聞く。
彼女はそれに対し「十分過ぎる情報よ」と言った。
玲「ねね、その後どうなったの?」
美浪「さあな。葵に聞いてみたがその後の話は流石に悠香が話してくれなかったとよ」
葵が言ってたには、何事もなかったように帰ってきて突然なった出来事だけ話して部屋に戻って行ったらしい。
塑羅「となると…ひっ捕まえるには所構わず力を使いまわすしかないわね」
玲「もしも出なかったらとかは考えないの、それ…」
少し困った顔で言うとなにも考えていなかったらしく、「その時はその時」と言った。
玲「作戦もないのにやるのー!?」
塑羅「大丈夫よ。向こうが上手く引っかかってくれたらそれでいいじゃない」
納得行かないがそれ以上言っても無駄だと思った玲は少し頬を膨らませた。
美浪「何だ?緑髪巫女を捕まえるのか?」
慧璃「それが今このクラスに居る皆に与えられたミッションですけどね」
そう答えると片手で拳を作り、もう片手の平手に拳を打つ。
美浪「へぇ、面白そうじゃん。私もやるぜ」
塑羅「決行は明日午前10時。召喚族の里に離れた丘でやるわよ」
玲「面倒だけど、やるっきゃないねー」
星姫「何だかワクワクしますね!」
ニコニコと笑いながら言う。
そんな話をしてる中、塑羅はボソッと誰にも聞こえないように呟いた。
塑羅「真相を、確かめないと…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~続く
昨日書き始めたのはいいけど楽し過ぎて止まらない((
まあ早く書かないとネタを忘れるって言うのもあるけd((←
色々と聞きたい事有るだろうけど今の話は「緑髪巫女の符術師」だから他の事はまた別の小説で((ェ
出るよー。昨日だそうとしたけど文字数が限界まで来てて無理だった^p^
服はなんとかなるけど後は髪型だろうなw
僕その仔のコスできるかな??(・∀・)