好き(私)×嫌い(彼女)シンドローム。【短編】
- カテゴリ:自作小説
- 2011/09/18 17:06:25
「めんどい」
彼女はまたそう言って、笑った。
「どうして?」
そう訊くと、彼女は、また笑う。
「だってめんどいじゃん」
ぜーんぶね。
***
彼女とは保健室で知り合った。
「ねぇ、友達にならない?」
初対面の私に、いきなりそう言ってきた。
「仮病で来たんでしょ?」
そういう彼女も仮病だった。
「授業とか馬路だるいし。ちょっとくらいサボってもさ」
ねぇ?と訊いてくる彼女。
私は頷いてしまっていた。
先生がちょっと席を外した隙に、彼女は私が寝ていたベッドのカーテンを開けた。
「今日の英語、隣の席の男子馬路傑作だったよー」
他愛も無い話。
私が黙っていても、彼女は勝手に話題を作り話しかけてくれた。
私はただベッドに腰掛け、彼女が色々な話をしてくれるのを訊いていた。
毎日この保健室に来ては、彼女と逢った。
次第に惹かれて行った。
カラカラした性格に、嘘とも本物ともわからない笑顔。
最初は戸惑ったけれど、気づけば私は彼女に流されてしまっていた。
「秋奈は友達居るの?」
彼女はある日、私に尋ねてきた。
「居るわけないじゃん」
軽く笑って流そうと、彼女はまた、
「そう?じゃあ"信じてる人"は?」
道化師のように笑う。
「えー?」
一瞬その質問に焦ってしまった私は、思わず苦笑する。
だが彼女はその笑みを崩さない。
「同じもんじゃないの?だってさー、表しか知らない人とたった一瞬気が合っただけで友達?笑えるでしょ」
確かにね、と私は頷く。
「自分の事をほんのちょっと解ってもらえただけで、すぐ信じちゃう。嘘かもしれないのにね?」
でも、それが人間なんじゃないの?と私は返した。
「嘘はバレなきゃいい。一緒に笑って、話を合わせて、その子の言ったことを大切にしてあげるんだよ」
それじゃあ楽しくないよ。と私は返した。
「楽しいよ。凄く。でもバレない嘘はないんだよね。だから嘘に嘘を吐く」
嘘に嘘?
「そう。それを隠せればいいんだから」
そういうもんなのかな?
「じゃあ秋奈はウチのこと信じてる?」
彼女は笑っていた。
ずーっと。
「里亜ちゃんのこと?」
勿論、と即答した。
「へー。じゃあ言っていい?」
何を?と首を傾げた。
「めんどい」
一瞬何を言われたか解らなかったが、彼女の笑顔を見ていてすぐに答えにたどり着く。
「だってさ、なんですぐ信じちゃうかな?ウチのことをさ。馬鹿じゃないの?」
馬鹿だもん。なんて膨れたりしない。
私は黙って先を待った。
「ウチの言ってたこと、ぜーんぶ嘘だよ?まぁ、少しはホントのこと混じってたけど」
嘘かぁ。
けど、みんなそうなんじゃないの?と私は言う。
「だからめんどいんだよ。友達も家族もみーんなさ」
「勝手にウチのこと信じて、ウチが遠ざかったフリすると勝手に傷ついて泣くし」
「泣いたら泣いたで逆恨みとかしてくるし、ほとぼりが冷めたらまた寄ってくる」
「信じてる?何処をだって話。どうせ本音とか言って"表"なんでしょ?ってさ」
彼女の話は面白かった。
とても。
「いつのまにかまた仲が戻って、こうやって話し始める」
「『例え里亜ちゃんが嘘吐きでも、私は信じてるから』」
「何回も同じ事訊いた。そんで何回も相手は泣く」
「めんどい」
私は思わず、笑顔になっていた。
彼女は変わらず、笑っていた。
「ウチさ、秋奈のこと嫌いなんだよね」
「めんどいから」
そして私は噴き出した。
涙が出るほど笑った。
笑いが退いて彼女を見ると、流石に彼女は呆れたような笑顔だった。
「じゃあ、私も里亜ちゃん大ッ嫌い」
***
本音で喋った事などナイ。
どうせお互いに嘘吐きで、嘘しか言わないから。
でも私はそんな大嫌いな彼女を、大好きと言ってみる。
信じてみる。それこそ、馬鹿みたいに。
だって、大嫌いで大好きだから。
最後の一文に心をバーンされt(
私の小説と比べても無駄なくらい上手いんですが何なんですかこれ(
え?何で謝るの??w
私もこういう両者の経験あるから、妄想を繋げて書いただけだよw
え?なんで「ちょwwwww」?wwwww
凄くないし凄くないよ!((ry
ちょwww自暴自棄駄目wwwwwwww
れーなの小説も今度読みたいな?w
ありぁとーぅ❀
素敵じゃないよただの妄想話だよ!!www
え、ちょ、待、泣かないでwwwwwwwwwこんな糞な文章で泣かないでwwww
ちょwwwwwwww
この言葉に尽きるb
まぁ糾先輩の全ての小説に値する言葉なのだが。凄すぎて凄い。
ウチの小説の糞さがよくわかるいいお話だね*
stpb
感動というかなんというか…、よく分からないのですが、何かウルッと((