つづき。死使(しと)のつづき。あい
- カテゴリ:自作小説
- 2011/09/09 22:31:09
われは誰か。
まだ生命反応を感じる…。これは誰だ?
弱々しくもあり、はかなくもあるが…懐かしい気も感じる。
そうか…われに「憎しみ」をくれた者か…
われはだれか…リルル・ガランド…???
それがわが名?
わからない。
ち・が・う…。これはボクの身体だ!ルゥ・アプサラスのモノだ!
違うな…。われのモノだ。
われは汝。汝はわれ。
…じゃあ、ボクはリルルなのか?
リルル?それを主に置くか。それともラルクゥか、それとも、それとも…。
お前は誰だ?ボクは誰だ?
わからぬか。わからぬならこのまま分離し、破滅を迎えるしかあるまい。
ボクは…リルル・ガランドだ!
「目覚めたか?やばいぜ。また黒騎士たちがこっちへやって来ている。どうする?リルル」
と、赤髪で黒目の男は聞いてくる。
「どうしましょう…また誰かが犠牲に。」と、ニナ王女は暗い顔をする。
「何故、ボクの名を知ってるかは聞かない。赤髪…フィルハーモニー王家の者だな。なら、ボクと反対側に逃げろ。ここまでボクを連れ出してくれたのはお前さんのようだし。あいつらはボクが何とかする。ボクは人間じゃないからな。それに魔でも無い。もっと言えば名も忘れた。リルル?そう呼ばれていたのかもしれない」
「おいおい、目覚めた途端、よくしゃべる奴だな。オレはスコット。ご察しのとおり、王家の人間だ。しかし、大丈夫なのか…。仮にも黒騎士たちだぞ」
「その黒騎士の死体の山からボクを運んだのは誰だ?」
「…ああ、いや。オレだけどさ。やっぱりあれはお前さん仕業なんだな」
「たぶんな」
「おいおい。たぶんって…」
「名は誰から聞いた?」
「そこの王女様さ。王女様が「あれはリルルです」って」
「そうか。わかった…気配が近づいている。早くあっちへ行け。ボクが奴らを惹き付ける」
「わかった!よし、行くぞ。ニナ王女」と、スコットは駆け出して行った。ニナ王女を連れて。ニナ王女は何故かボクを見ていた。悲しい目?いや、寂しそうな目で…。
ボクは黒騎士たちに向って叫んだ!
「リルル・ガランドはここにいるぞ!王族の命を打ち漏らすとはお前たちもたいしたことないな。ほら、どうした?早く来い!」
ボクはそう叫び、スコットたちとは別の道を走った。自分が誰かもわからぬまま。
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- おおちゃん
- 2011/09/10 09:19
- どうなるんっ(;゚Д゚)
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