音楽三大巨匠プラスワンor3B&M 【増補版w】
- カテゴリ:音楽
- 2009/05/10 21:37:45
圧倒的なドライヴ感を持つ音楽、と言ったら、ベートーヴェンのスケルツォ❣
「N響アワー」見ながら非公開日記書いてたら、
まともな音楽話になっちゃたので、せっかくだから公開します。
普段、クラシックなんて聴かない人も、オヒマなとき読んでみてください。
★1:ドライヴ感命がベトのスケルツォ。【註1】
「血沸き肉踊る」って言葉は、ロックでもジャズでもなく
この人の音楽にこそ、それもそのスケルツォ楽章にこそ相応しい言葉だね。
(16~32ビートを基本とするロックは、速度感はむしろ低いのだ。
4ビートのジャズ、コルトレーンあたりのフリージャズの方が、速度感はずっと強いのだけど、
スケルツォだけでなく、ベトの高速楽章は、
音楽史上、推進力、ドライヴ感で圧倒的なんです。【註2】
たとえばだれもが知っている交響曲第5番「運命」では、
あの 「ダダダダーン」 という単純なモティーフが何百回も反復され、
その反復の中で、速度感が生まれ、加速され、高揚し、炸裂する。
スケルツォ楽章中間部は、その積み上げの推進力が凄い。
『のだめカンタービレ』のテーマには交響曲第7番が使われていたけど、
この曲は、ワーグナーが「舞踏の権化」と呼んだ強烈なダンス音楽です。
ひたすら肥大しちゃうワーグナーには不可能な、
スカっとしたバッカスの祭の音楽こそ、ベートーヴェンの真骨頂。
『第九』もスケルツォ楽章が最もカッコイイ❣
気持ちが思いっきり広がる、って点で、ベートーヴェンは抜群です❤【註3】
★2: 今日のN響アワーは「自筆譜特集」、 第2段はモーツァルト。
アマデウス君は、これこそ天然系、永遠の天使のミュージシャンだね。
人間的な狂おしさなど全くなくて、天国的な透明な歌がとめどなく紡がれる。
それで、天上界にけっして届かない人間の耳には、
その届きえなさの悲しさが、世俗的な悲しみを超越した悲しさが、
その美しすぎる響きに滲んでしまうのです。
音楽自体は全く透明で喜怒哀楽などを超越しているのに、
それゆえに逆に、喜怒哀楽にまみれた人間には、
その隔たりが、どこか悲しさの影をとなってしまうのですね。
★3:次はバッハ、無伴奏チェロ組曲の自筆譜!
完璧にアーティスティックなアラベスク。
純粋に音楽的な構成の妙、では、ベートーヴェンやモーツァルト以上に見事!
線が変化し、捩れ、絡み合い、天界の迷宮を築き上げる。
頭と心がもっとも綺麗にトリートメントされるのはバッハです。
近頃はバッハがイチバン心地好い。
★4;その三大巨匠に遅れて生まれ、彼らに嫉妬するあまり、
時代に遅れちゃって、それで独自の音楽世界を紡ぎ上げたブラームス。
前3人と並べちゃったら、最も普通に人間的。
というより、先の3人は、人間じゃねえ❣ですね。
ブラームスの音楽は、人間的な喜怒哀楽を、
緻密に端整に音楽として構築しようと努力し尽くしたような、
壮大だけど、渋くて、哀愁を秘めた荘厳さ、が素敵です。
【註1】 クラシック音楽の主要ジャンル、交響曲、協奏曲、弦楽四重奏、ソナタなどは、
モーツァルトやベトの先輩ハイドンが整えました。
そうした曲は3~4楽章で作られ、基盤となる第一楽章、マトメの最終楽章で全体を支え、
その間に、静かな歌中心の楽章が入り、さらに逆にリズム中心の楽章が加わることが多い。
そのリズム楽章で、ハイドンやモツは、主にメヌエットというダンス音楽を使ったけれど、
ベトはスケルツォという形式をよく使った。
ベトは以前からあったスケルツォ(イタリア語で冗談。音楽用語で諧謔曲)を
強烈なリズムで高揚するスタイルに作り変え、
以後の作曲家たちもスケルツォを使うことが多くなった。
しかしこの様式の創作者ベト様の推進力には、後の誰も敵わないのでした♪
【註2】 速度感でベートーヴェンを追えるのは、20世紀のストラヴィンスキーの『春の祭典』、
バルトークの『弦楽四重奏』の3番と4番、ハチャトゥリアン『ヴァイオリン(フルート)協奏曲』、
ブーレーズ『フルートとピアノのためのソナチネ』 など、とりあえず。
【註3】 スケルツォがネタだったけど、
ベートーヴェンの速度感は、高速楽章どれにもあります。
他方、ベト晩年のピアノ・ソナタや弦楽四重奏は、
普通の意味での「美しさ」や「楽しさ」とは全く異質な、
極度に抽象的で、なのに異様に妖しい神秘感を湛える音楽で、
これもベト以外には誰も作れない音楽宇宙でした。
一方の比類ないドライヴ感と、他方の超越的な神秘感、
その両極を、ベトの音楽は合わせ持つのよ~。
(増補したら2千字!ゴメンちゃ)
怖くない、コワクナイ~w
え・・と、高校じゃなくて、大学の方だったし…
ちょーっとお知り合いの先生がいるもんで・・・最近はずっとごぶさただし~(^^ゞ
ということなので、ではウチのコメントも、少しぼかして書き直すねw
ひらりんのガッコの演奏、凄かった!
コーコーセーとは絶対思えないキレイな響きで、
それに、プロにはない、真っ直ぐな情熱みたいのモロに伝わるし、感動したよ~❤
あ、それとウチのお友達(何期生か幸い知らないw(☉∀☉)) の他に、
あそこの関係者に知り合いもいるのよ~w
前のコメントは、他の人に見られないように、消しますた。
私が参加してる曲も聞いて貰いたいけど、齢がバレル(☉∀☉)
ブラームスのヴァイオリン協奏曲、あれはヴァイオリン協奏曲の最高傑作だと思います。
ブラームスは、若い頃の嫉妬と煩悶、晩年の諦観、と、あのもっさりしたルックスで、
ネクラな印象いっぱいですねw
でも、その音楽は、ベートーヴェンのような超越性こそ無いけれど、同時になんというか、
もっと世俗的にリアルな情熱や開放感や悦びを、ひっそりと結晶させてもいる。
とにかく、音が常時、縦方向にギッシリ詰まってますよね。
ヴァイオリン協奏曲なんかも、オーケストラの堅牢巨大な構築の中で
ヴァイオリンの一条の線が悶えている様な、
そして、ある瞬間に、ふっと彼方を憧憬する歌が浮かび出る!
クラリネット五重奏曲、ヴァイオリン・ソナタ3曲、チェロ・ソナタ2曲、
クラリネット・ソナタ(ヴィオラやフルート版も含め)2曲などの室内楽は、
詩蘭にとっても宝物の音楽ですよ。
へ~! マドカちゃんがベートーヴェン系、とは、意外でした!
マドカちゃんの書くお耽美系の物語のテイストからして、
もっとショパンとかリストのようなロマン派の雰囲気か、
あるいはドビュッシーなんかの象徴主義的な耽美主義のイメージが強かったし、
古典派だったら、勇壮美や崇高美のベトより、ロココ的な典雅と優美のモツの方のイメージだったよ。
まあしかし、マドカちゃんのコメントを見て思い至ったのだけれど、
少年愛の葛藤と、その成就!という弁証法的かつ変態的ドラマ性がイチバン濃い音楽、
っていう観点からすると、ベートーヴェンこそその極北!とも言えるなあ、これは新しい洞察だ、
と、今、ひとり勝手に納得したのでした(^o^)
おひさ~♡ そっかぁ、ちょうどスプリング・ソナタ弾いてきたのか❣
コモモちゃんはホンモンだもんなあ・・・いいなあ。
スプリングのスケルツォは、チョウチョ(ちょっとマッチョなw)が舞ってるような軽快さがあるね。
弾き損ねたのは残念!
実は、「熱いベートーヴェン」 に惹かれていたハタチ前の頃は、スプリングって物足りなかったw
ヴァイオリン・ソナタなら第9番「クロイツェル」、ピアノ・ソナタなら第23番「熱情」(分りやすすぎ!w)
でも、色々聴くうちに、ヴァイオリン・ソナタは、スプリングと第10番が今ではイチバン好きです❤
チェロ・ソナタの第3番~第5番も名曲だけど、あれもヴァイオリンでやる人もいるみたいだね。
ラフマのヴォカリーズも弾いたのか?
あれも名曲だけど、ラフマニノフって、ある意味、ちょ~ドロドロ、昼ドラ系だよねw
マーチさんには、F1仲魔、ということで夕べF1中継直前に先走ってヒトコトしたけど、
正規の順番のここに書き直しますね。
ユーミンの音楽は、詩蘭の名前の元になった
「シランクス」 って神秘的な曲の作曲者ドビュッシーの音楽をすごく研究してるんだよ。
ザ・タイガースやガロやドラクエのゲーム音楽作者すぎやまこういちは、
ドラクエの中でもバッハやストラヴィンスキーのパッセージ、パクッたりしてるし、
ドラクエ音楽を管弦楽にした『ドラクエ組曲』は、なかなか立派な交響組曲で、
高原のドライヴのBGMなどにも最適ですよ!
あの小室哲哉も、バッハをずいぶん使っていますし、
プログレッシヴ系のロックは、クラシック系の音作りとロックをリミックスしているし。
良い音楽は、色々通じ合ってるんよね。 クラシックも聴いてみてね♪
ベートーヴェンは、ヘタに聴くと、暑苦しくて 「もうええわい」 ってこともあるけどw
うまく乗れると、すごい開放感、感じられますよね。
ベト、弾くのかあ。ピアノ・ソナタ?
フルートも、アラン・マリオンというランパル派のフルーティスト(韓国で客死)が、
ヴァイオリン・ソナタの1~8番までをフルートで録音してるみたいなのだけど、
CD見つからないんですよ~;; 10番やチェロ・ソナタも笛で出来ると思うのだけど。
モーツァルトは、有名なフルート四重奏曲K285なんかも、指は全然、難しくないのだけど、
なんか納得できないのだ~。協奏曲の方は、もっと難しいですね~。
指の問題じゃなく、音楽のコアを捕まえる難しさだなあ。
(シュルツとウィーン・フィルのメンバーが録音した『魔笛』や『ドン・ジョヴァンニ』のフルート四重奏版は
最高に素敵なモーツァルトのフルート曲になってますよ!)
バッハの無伴奏組曲BWV1013は、フルート始めたとき、ドビュッシーの「シランクス」と共に、
まず、目標にした曲でしたw 第3楽章だけは一月目に吹けたけどw、第2楽章は永遠の課題だ(^^ゞ
文章、誉めてくださってアリガト♡ まあ、そっち方面の専門・・・でもあるので、下手だとマズイw
うん、「演奏する側の立場で…」というのもわかるよ。
詩蘭がやるフルート、残念なことにベートーヴェン、フルート・ソロを重視した曲、
若い頃の習作のようなものしかないのだけど、
ヴァイオリンやチェロのソナタのソロ・パートを編曲する人は、けっこういるし、
詩蘭自身、フルートで吹くならどうするか? って関心から聴くこと多いんだ。
練習用スケルツォは、フルートでもあわただしい運指でイヤな曲、多いよw
ベトが努力の人って印象は、あの顔のせいも大きいよね、きっと(^^;
曲の構成も、複数のテーマが抗争しあって、最後にわ~❣と開放される、
という作り、つまり努力して苦労して、ついに報われる、って構成が多いし。
モツはほんとに心地よいよね~。譜面も一見、そんなに難しくない。
でも、うまく演奏するのは、ヘタッピの詩蘭にはバッハより難しい。
天国に届き損なって、落っこちて薄汚れちゃうような(^^;
バッハのフルート・ソナタ、ペーター・ルーカス・グラーフってフルーティストの若い頃の録音、
通奏低音がファゴットなのだけど、これが抜群に美しいのよ~。
あと、無伴奏チェロ・ソナタって、最近は、フルートやサックスで吹く人も多いので、
ファゴットでやってる人もいるかも~。
バッハの音楽って、精密機械のように出来ているけれど、
あまりに見事で、神の工芸品のように緻密な煌きになる。
モーツァルトの天上感が、神と天使の戯れ、といった感なのに対して、
バッハは、神の論理の崇高な美しさ、といった感じかな。
ブラームスは、そうした異界に届かない人間的な煩悶や諦観を、
人がやれる範囲でとても高度に形式美に昇華したけど、
昇華されてはいても、嫉妬から諦観へ、という煩悩の彩りで重いからね。
そういえば、ネコちゃんがベトを好きになったのも(意外でしたw)、
『チェロ・ソナタ第3番』のスケルツォ楽章からだったね。
天敵wといっても・・・まあ、神と悪魔は紙一重だからねえ。
実際、モーツァルトの 『クラリネット五重奏曲』 なんか聴いてると、
こんな天国的に澄み切った響きなんて、悪魔が人間の魂を弄んでる、
としか思えなくもあるよん (墜っこち天使仲魔の感想です❤)
パッと少しだけ、きまぐれに陽が降り注いだような微妙な明るさがあって、好みで御座います。
あー、ただいま。
さっきまでB弾いてきたw
スプリングですTT
しかしなんの手違いか、時間の都合上本番では1楽章しかいらないって言われて、
かなーりへこんでますた。
なんのためにさらったんだ!!!
スケルッツオー弾き損ねたぞーーーーTT
ここでグチってごめんね;;
ついつい;
またゆっくりお話させてね^^
今日はラフマのヴォカリースが、一番入れました。
すいません、クラシックは全然聴きませんで・・・。
良く聴く音楽ですが、ユーミンが中心です。
はい、そうゆう世代なのです (^_^;)
詩蘭さんは、芸術に付いての考察力が鋭いです (*^-^*)
やっぱり、聞くのも自分で弾くのも、ベートーヴェンが一番好きです。
ただ、仕事中だとモーツァルトやバッハばかりですね。
ブラームスやベートーヴェンだとどうしてもそっちに気が向いてしまって
仕事が出来ない。。。(それだけ心が動かされやすいのだと思いますが)
モーツァルトやバッハはよく師匠から挑戦するようにいわれる事もありますが、
どうしてもあの整然というか正確にというか・・・
私には難しすぎて・・・憧れはありますが手は出せません。。
(上手くいえなくてごめんなさい)
詩蘭さんの文章はとても表現力があって、
そうそうと納得しながら読ませていただきました。
私の場合、どうしても演奏する側の立場で音楽を聴いちゃうから、
純粋にのめり込めないんだよね~。
あ~、ここの運指大変なんだよね~。とか、この高音厳しい~。とかw
なので、スケルツォって言われると、ベートーベンじゃなくて
地味な基礎練習を思い出すよ( ̄ー ̄;
アマデウスは、天才。ベートーベンは努力の人。バッハはチェンバロって感じかなw
そう言えば、高校の時、仲良しの友達がチェンバロ演奏してたな~。
私もちょっとぐらい触りたかったな。
私が一番好きなのは、やっぱりモーツァルトだね~。
演奏していても、心地が良いし、やっぱり神は違うよ。
それに比べ、バッハの楽譜を見ると、頭痛がする罠w
ブラームスよりバッハがいいなー
次点モーツァルト
ニンゲンのいない世界のが
アタマすっきりするお=^ω^=
やっぱり三大巨匠は
ネ申 だよね~
あ 天敵だった(*^_^*)