~争いの無い世界~*裏切りと新たな敵Ⅸ*
- カテゴリ:自作小説
- 2011/07/29 05:33:06
可憐「今ここで私を…ね」
玲「そうさ。…覚悟は出来た?」
そういうと可憐はニヤリと笑い、玲にこう言った。
可憐「私を殺るべき時期は今じゃないわ」
玲「そんな事言って私が攻撃しないと思ってんの!」
玲は大剣をしっかりと握り可憐に斬りかかる。
と、大剣を振り下ろすと可憐の姿はネヴァを倒した時のように影をなって消えたのだ。
可憐『言ったでしょ、私を殺るべき時期は今じゃないと』
部屋に響く、いなくなった可憐の声。
可憐『また出会うその時まで…精々色々な事をするといいわ』
それから可憐の声がパッタリと無くなった。
それと同時に、玲たちがいた場所―――可憐の基地がだんだん薄くなり、消えて元の野原になった。
玲「…逃げられたか」
小さく息をつき、大剣を光にして消すと玲の足に小さな影が飛びつく。
煉「お姉様っ」
玲「煉、大丈夫だった?」
攫われてしまった妹、怪我がないと分かると妹をひょいと抱き上げる。
玲「…帰ろっか、大ババ様にも煉が無事って事や色々報告しなきゃ」
そして一同は召喚族の里へと戻って行ったのだった。
そのころ月の基地。
月が何かのデータを見ている中、一人の家来が入ってきた。
家来「お嬢様…」
月「アイツはどうなったの?」
家来「失踪者…いえ、裏切り者のネヴァは例の少女の手により…」
月「そう、玲に倒されたのね」
椅子を回転させ家来の方に向き、家来にも聞こえるように呟いた。
月「変化の達人であるアイツが…ねぇ、まさか裏切られるとは思わなかったわ」
家来「…そうですね」
月「ま、裏切り者は裏切り者。倒されたと言うのなら精々したわ」
月はまた机の方に向くと家来は付け足しのように言った。
家来「お嬢様、ネヴァが仲間についた奴らの事ですが…」
月「ん?」
家来「魔界の姫、雅桜可憐と言う奴だそうです」
月「魔界の姫…」
顎に手を当て考え込むと、怒ったような口調で言い出す。
月「よりにもよって魔族じゃなくて魔族よりも上の魔界の姫なんてね…。虫唾が走るわ…!」
そういうと、家来は音もなくその部屋から消えた。
同じ時間に召喚族の里。
ある事で暴走してしまい玲の詠唱魔法によって寝かされた慧璃は、今でも救急室で寝かされていた。
玲「やれやれ、理性を失うほどの暴走なんて予想外だったな」
星姫「処で玲先輩はどうして慧璃さんの暴走の事を?」
玲「自分で話してたのよ、『同じ意思を持つのなら知っておいて欲しい』ってね」
星姫「そうなんですか」
慧璃が寝ている中、その横で玲と星姫は話していた。
ちなみに塑羅は煉を連れて大ババ様の所へ報告に行っているため現在救急室に居ない。
慧璃「う…ん?あれ、此処は…」
玲「起きた?召喚族の里に戻ったんだよ」
玲がそういうと慧璃は上半身を起こす。
慧璃「私はあの時…?」
玲「何っにも覚えてないの?」
慧璃「ええ、まあ…」
玲「暴走してたって事も?」
そういうと慧璃は慌てたように言った。
慧璃「ぼ、暴走!?玲ちゃん私が暴走したらどうするかって―――」
玲「分かってる。分かってるけど、星姫や塑羅…しかも敵である可憐が見てる中そんなの出来ると思う?」
慧璃「まあ…そう、だけど…」
理解すると玲から眼をそらす。
傍で聞いていた星姫は何が何だか分からず首を傾げるだけだった。
玲「ま、もう少し寝てなよ。先生によると体の何処か負傷があるみたいだし、さ」
慧璃「それ、玲ちゃんも人の事言えないんじゃないの?」
玲「ん?」
慧璃「足。毒の呪いで無理やり立ったから傷作ったんでしょ?」
玲「別にこんなの自然回復で治るさっ」
と、玲は逃げ出すかのように救急室から出た。
慧璃「全く…玲ちゃんはジッとしないから落ち着きが無いって言われるのに…」
星姫「だからこそ玲先輩だと思いますけどね」
慧璃がそういうと星姫はニコニコと笑いながら言った。
玲「あ、塑羅。報告終わった?」
塑羅「まあね」
玲「大ババ様何か言ってた?」
塑羅「可憐の事、調べてみるってさ。それから…」
まだあるのか、少し間を開けると玲は少し首を傾げる。
塑羅「足の傷、救急室で治せだって」
玲「あぁー!!傷の事も言ったのねー!?」
言われたくなかった事なのか、キーキーと喚く。
塑羅「五月蠅いわね、ほら早く救急室に行って見てもらいなさい?」
玲「むぅ…」
そこまで言われると流石の玲も救急室に戻り見てもらうのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~終わり
やっと終わったぜヒャッホイ
ブラインドタッチし過ぎて何故か肩痛い←
しかも早く終わらせようとするから何度も打ち間違いしてはバックスペースキーで消したりの繰り返し((
次の話考え中ー
感想待ってますノノ

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- ウェンディ♬
- 2011/08/03 08:21
- すごく続きが気になります。
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