ついに雨降って地かたまる。
- カテゴリ:30代以上
- 2011/06/28 01:30:51
次の日の朝、行くとロシアンブルー猫軍団から一枚の紙が来る。
何と受付と案内係を自分達が浴衣を着てローテーションでやるといって、
其のローテーション表を渡される。
次に書道を選択している生徒が何を書いたら良いかを指示されたらそれを書くと言う。
それ以外に書道部の二人は新しく約束どおり書くのと、過去に書いたのからよさそうなのを一枚ずつ提出するという。
此れでクラスの美術部が本来の油絵4枚とアクリル画を4枚これから書くと言う。
それ以外の子犬軍団と残りが教室の設置とパネルや書道の貼り付けと言う事で、
決まっていた。
で、まず書道を選択している10人のテーマを相談して決める。
短歌を行書体でひらがなで書くことにする。
と言うのも書道部の2人が出すのが漢字の楷書体の漢詩を出すと言うからだ。
そこで「万葉集」「小倉百人一首」「乱れ髪」を図書館から借りて来て、よさげなのを選ぶ。
だが、そこで問題。何と「お手本」が無いとかけないという。
そこで10人と私の全員で書道の先生に交渉。
書道のよさを芸術として高く評価していて、多くの人に見て貰いたいと思っているとあつくかたり、「おてほん」を書いてもらう事に成功。
書道の先生も10本も書くのは大変だったらしい。テキトーに書けば良いのに、納得行かないと書き直すから、間に合うか心配だった。
其の短歌の意味も調べて、それを案内係のロシアンブルー猫軍団に渡す。つまり質問されると答えられる様に暗記しておけと言う。
漢詩だけは意味が解らないが書道の先生が張り切っちゃって、書道部の生徒に説明をしつこくしたらしい。
何か知らないうちに古典の先生が準備段階からちょろちょろ覗きにきて、私に其の短歌の時代とか人物の背景を説明するが、案内係は此の人達ですとロシアンブルー猫軍団に言うと其の人達を呼び出して、講義を始めたらしい。
そして簡単な短歌の意味を別に書いて横に張る事になった。それは彼女達に任せた。
何だか知らない内に美術部の日本三毛猫も真剣にアクリル画を書き出した。
そして私はそれとは別に漫画を書いている人達が居ることを知っていた。
実は私は中学時代に彼女達とケント紙を買ってきて漫画を描いていたのだ。
当時は漫画研究会なるものは無かった。美術部とは違うので個人が書いて応募するのだ。其の友達達と仲良かったのだが、尊敬する憧れの先輩も居て、私も目が星いっぱいの顔を書いていた。
だが、どうしても手が書けなかった。基本のデッサンが出来てないので限界があった。
其のうち、周りがどんどん上手くなったので自分の才能に見切りをつけた。
でも其の仲間の数人が同じクラスになっていた。私は彼女達にイラストを書いてみないかと声をかけた。所謂漫画研究会の展示の走り(はじめ)である。
イラストと言う言葉も知らなかったので、一枚だけ、場面を描いてみないか?と声をかけた。彼女達はそれに応じた。A4のケント紙1枚ならと色鉛筆で色をつけたのを書いてくれる事になった。
此れでそれぞれの作品が出来上がるのを待つだけである。
木曜日の授業を終わった時点から、教室の準備が始まる。金曜日が一日会場設置。
土日が本番である。此れだけ集まれば何とかなると思っていた。
木曜日の授業が終わり、子犬軍団と後何も役割を持ってない人達で会場つくりが始まった。
椅子と机を運び出し、パネルを取りに行って、運び込んだ。
机と椅子が出された教室は意外と広かった。
更にパネルが運び込まれると、意外とパネルが大きかった。
それでも、パネルを並べて、終えて、半分は書道、半分は絵画と別けて画鋲やそれ以外の美術部の絵画用の設置の道具で設置し始めた。
書道のほうは、説明文をケント紙にマジックで書いたのを横に貼り付けるの(何とロシアンブルー軍団たちがそれを一生懸命書いては作品の横に貼り付けていた)ので、
全体の半分はそれでも幅を取りながら何とか見栄え良くできた。
だが、絵画のほうは明らかに残り半分を埋めることは間を空けても無理がある。
勿論下まであるパネルで控え室の様な場所を作っても、とてもじゃないが、書道が取った場所の半分も行かないのである。
それは誰も目にも解った。絵は2日で描くのは無理だと幾ら足りないと言っても、出来ないと言う。
書道のほうは書道の先生が除きに着たり、古典の先生が来たりしてロシアンブルー猫軍団としきりに作品の打ち合わせをしている。
年代順に並べたり、説明文の書き直しをしたりしていて、どんどん出来上がっていく。
それに比べて美術のほうは一枚一枚のキャンバスの号数が小さいのだ。
どうする、頭の中がぐるぐると回して考えた。
もう、此れしかない。私は子犬軍団に家から捨てる廃棄物を持ってくるようにと言った。
釘と板とかなづちとボンドと縄とセロテープでそれらをまとめてオブジェを作ると宣言した。
バケツでも壊れたおもちゃでも、首の無い人形でも、椅子の破片でも、家に思いつくものをそれぞれ言った。それ以外でもあったら持って来る。それでオブジェを作ろうと子犬軍団は決意をした。
しかもたった一日でである。
私達は其の日にならなきゃ、其の「大変」だと言う事が想像も出来なかったよ。
多少の体力は要るけど、テキトーになんとかなると思っていた。
だって教室の半分位が場所が余っているんだよ。
教室って意外と広いもんだと改めて思った。
もう何でも良いからガラクタを集めてくっつけて強大なオブジェを作るよりしょうがない。
何があるかをみんなで言って、使えないバケツが在るとか、幼児時代のスキーセットがあるとか、壊れた弟のおもちゃがあるとか、木の板があるとか、書き出して、後は家に帰ってから捨てても良い(今だと「燃やせないゴミ(有料ゴミ)」)を集めれるだけ集めて、釘、かなづち、縄、セロテープ、当時はボンドが無く、セメダインの時代だったと思う。
出来上がってから何に見えるかで題名は跡付けしようと決めた。
其の日帰るときはみんな真っ青。
口に出さなかったけど、美術部クラス委員達は無責任すぎると言う事。
更に、雑種猫(成金)軍団が美術関係の説明をする事になっていて、其の人達も写実絵画は見れば解るので説明の仕様がない。
何が出来るか解らない物の説明をする事になったと察して真っ青。
しかし、いきなり1日でオブジェ? テーマがあればねぇ。
そりゃ、大変だ。^^