内部被爆の脅威
- カテゴリ:ニュース
- 2011/05/30 01:00:32
肥田医師による解説 (抜粋)
内部被爆の脅威 肥田舜太郎/鎌仲ひとみ著
ちくま新書 2005年6月10日発行
身体の内部からの被ばく-内部被曝
爆発と同時に放射された放射線分子は塵や埃に付着して広範な地域に飛散 地上に降下する
一部は発生した水滴に混じり、いわゆる「黒い雨」となって降下、雨滴に触れた者に放射能障害を与える
空中、水中に浮遊し、食物の表面に付着した放射性物質は呼吸、飲水、食事を通じて体内に摂取されて肺と胃から血液に運ばれ、全身のどこかの組織に沈着し、アルファ線、ベータ線などを長時間、放射し続ける
体細胞が傷つけられて慢性の疾病をゆっくり進行させ
生殖細胞が傷つけられて子孫に遺伝障害を残した
このような被ばくを内部被曝といい、これまで、アメリカの被ばく米兵と復員軍人局の補償をめぐる論争のなかで、また広島・長崎の原爆被ばく者と厚生省の認定をめぐる論争
このような被ばくを内部被曝といい、これまで、アメリカの被ばく米兵と復員軍人局の補償をめぐる論争のなかで、また広島・長崎の原爆被ばく者と厚生省の認定をめぐる論争
(被ばく者の疾病が放射線起因であるか否か)
人体に対する有害性をめぐって争われてきた課題
人体に対する有害性をめぐって争われてきた課題
加害者側は、被害を与えるのは体外からの高線量放射線だけで、体内に入った放射性物質からの放射線は低線量(微量)であり、被害は一切無視できると主張する
被害者側は、内部被曝は体外被爆と全く異なるメカニズムで細胞を破壊し、微量でも重大な被害が起こされると訴えている
それを裏付ける研究が数多く報告されており、また、世界的規模でも核実験および諸々の核施設の内外に発生している膨大な被ばく者の数がこれを証明していると主張している
内部被曝の問題は、放射線被害をめぐる加害者と被害者の国際的な規模での論争の焦点である
今も「科学的根拠がない」として、被害者への補償が全くされていない現実がある
この論争に終止符をうつためには内部被曝のメカニズムそのものの解明が必要とされるが、内部被曝に関する研究の成果がなかなか認められない複雑な事情、そして技術的な困難がある
核兵器廃絶運動が「核兵器は戦争を抑止する」という抑止論を克服できないのは、低線量放射線による内部被曝への無知と無理解と無関心が根源ではないか
<どんな影響を及ぼすのか>
『広島・長崎の原爆被害とその後遺―国運事務総長への報告』
(筆者らが、民医連を通じて国連に提出した報告書の抜粋)
(筆者らが、民医連を通じて国連に提出した報告書の抜粋)
Ⅱ-2 被害の医学的実態
(2)後障害
(g)原爆ぶらぶら病(当時はまだ症候群とは呼んでいない)
原爆症の後障害のうちで、とくに重要と思われるものに「原爆ぶらぶら病」がある
(2)後障害
(g)原爆ぶらぶら病(当時はまだ症候群とは呼んでいない)
原爆症の後障害のうちで、とくに重要と思われるものに「原爆ぶらぶら病」がある
被爆後三十年、長期にわたって被爆者を苦しめてきた
「原爆ぶらぶら病」の実態は、次のようなものである
「原爆ぶらぶら病」の実態は、次のようなものである
ⅰ 被爆前は全く健康で病気ひとつしたことがなかったのに、被爆後はいろいろな病気が重なり、今でもいくつかの内臓系慢性疾患を合併した状態で、わずかなストレスによっても症状の増悪を現わす人びとがある(中・高年齢層に多い)
ⅱ 簡単な一般検診では異常が発見されないが、体力・抵抗力が弱くて「疲れやすい」「身体がだるい」「根気がない」などの訴えがつづき、人なみに働けないのでまともな職業につけず、家事も十分にやってゆけない
(若年者・中年者 が多い)
(若年者・中年者 が多い)
ⅲ 平素、意識してストレスを避けている間は症状が固定しているが、何らかの原因で一度症状が増悪に転ずると回復しない
ⅳ 病気にかかりやすく、かかると重症化する率が高い
「原爆ぶらぶら病」はその本態が明らかでなく、
「被爆者の訴える自覚症状」は頑固で、ルーチンの検査で異常を発見できない事が多い
こういう事が、、、これからの人達に災いしないように、
政府はもっと、しっかりして欲しい
政府が駄目なら、、知事さん、各自治体の皆様、、
お母さん達は、不安で一杯です。
これから、結婚、子育てを、しようとする女性も、
不安でいっぱいです。
ますます、、出生率は低下するでしょう。
そして、病人も増えるでしょう。
今からでも、小児科の先生、、ガンの先生を、たくさん育てていかないと、医者不足にもなるでしょうね?
積算被曝量はチェルノブイリを越えているんじゃないでしょうかね。
数年後から数十年後が恐ろしいです。
今、私たちの子供が大人になるのなんてほんの数年先・・・
他人事では済まされないです。