胎内被曝者の手記
- カテゴリ:ニュース
- 2011/05/30 00:51:39
胎児は 小さいほど 直ぐに発症する
田川正則
僕は胎内被爆を廣島で受けた
被爆しなかった兄弟と比べ
病弱だった
働きものの両親には何ら異常はなかった
どれほどの放射線に暴露されたかわからないが
胎児の僕には一生ダメージだった
勉強をする気力が湧かない
運動すると直ぐに疲れる
仕事は事務職を選んだが
泊まり勤務は「悲壮感」があるほど辛いものだった
覚えがある限り「シンドイ」病弱な人生だった
病院通いしたが
常に異常ナシの診断
しんどい為にジットしていると
怠け者に思うのか
それでは生きていけないと思うのか
父親からは
よく激を飛ばされたものだ
母はかばってくれた
廣島ではこのわけの分からない症状を
「ビカドン」
と同じように
「原爆ぶらぶら病」
と呼ばれていた
同時に
「被爆者」
以上に
この「怠け者」
の方を差別をしていた
医学的なことは分からないが
大人(両親のこと)は晩年まで元気だったが(癌を発症)
胎児で被爆した僕は
この歳 65歳になっても「シンドイ」が付きまとっている
おそらく
原発災害の福島の子供たちのかなりは
廣島・長崎だけでなく
チェルノブイリ原発の子供たちのように
病気と認定されない病気
健康診断で 僕がされたと同じように
医師から
異常なし
健康
正常
の烙印を押されたまま
「原爆ぶらぶら病⇒原発ぶらぶら病」で
勉学するのだろう
子供は意欲を失い
運動する 外で遊ぶ気力もなく
怠け者の差別を受け
苦しみながら
大人となるのだろうと僕は思う
当然
経済的にも苦しくなり
最後は癌などを発症すると思う
運よく結婚し子供が出来たとしても
何らかの遺伝があるという医学論文がある
これは語り部としての僕の証言
目に見えないところのつらさやいたみを他人はわかることができないですものね。