金曜の晩、実家から電話があった。
地震の後、近所のＧＳがずっと休業していて、ガソリンが残りわずかになってしまったとのこと。
両親とも高齢ではあるが、わりとしっかりしていて、買い物も通院も人の世話にはならず、自分で自分で車を運転していける。しかし、ここのところのガソリン不足、出先で目にする営業中のＧＳには長蛇の列で、さすがにそこへ並ぶ元気はなかったらしい。

土曜の朝、とりあえずどのくらい残っているのか検分しに行ってみる。
さいわい、当方の車は地震の前日に給油して、その後は通勤も天気がよければ自転車や徒歩にしていたので、同僚の遠距離通勤者たちがガソリンの確保に四苦八苦しているのも、正直「他人事」であった。
しかし、まさに油断、親の車のことまでは考えが及ばなかった。

実家への道すがら、営業中のＧＳには休日ということもあって、長いところは１ｋｍ以上の列。都内及び周辺では、すでにガソリンの品不足は解消しているという話も聞くが、このあたりはもう少し先になるのかなぁ・・・。

実家には、乗用車と軽トラックがあって、２台とも４分の１弱残りくらいで、平時なら心配するほどのことでもないのだろうが、車がないと身動きが出来ないような田舎に住む年寄りには、相当なプレッシャーなのだろう。

とりあえず自分の車で、さほど待たずに給油ができそうなところを探しに行く。地元は捨てて狙いは県外、なるべく東京寄り幹線道路沿い。
県境の川を渡ると、ＧＳに列はあるが当方の地元より格段に短い。
さらにもう少し行くと、列のないところを発見。これさいわいと自分の車に給油して、実家へ取って返し、車を替えて、都合３台の車の燃料タンクを満たすことができた。
両親はとても喜んでくれて、礼を言われて、う～ん、かなりの達成感！！
ともあれ、車にガソリンを入れただけで達成感に浸っている当方は、極めつけの「小物」であることは間違いなさそうだ。

実家の車に入れた分のガソリン代金は９０００円弱、たまにの親孝行だから「お金はいらない」と言ったが、どうしても受け取れと１００００円札を渡された。
じゃあ、お釣りをやるよと言えば「釣りは駄賃にやる」だって。
これだけ齢を重ねても、まだ子供扱いだな・・・。