倒れた玲の背中には、小型ナイフが刺さっていた。
その小型ナイフは煉の所持物。
どうして刺さっているのか…
何故妹の煉が姉である玲の背中を刺したのか…

全ての事を頭に入れ、全ての事を推理する。
何か分かると、塑羅は銃を一つ取り出して煉を撃つ。
煉は弾をひらりとかわす。
塑羅「正体を現しなさい!お前は玲の妹じゃない!」
煉に向かって塑羅が叫ぶ。
すると、煉は可憐の元により、姿を変えた。
そいつは変化を得意とする月の元手下。
その事を知らず、塑羅は奥歯を噛みしめる。
星姫「やだ…嘘…!」
塑羅の横で両手で目を隠し、小さく震えた。
星姫「嘘ですよね…?玲先輩なら…こんな終わり方ないですよね…?平気な顔して、驚かせるんですよね…?」
星姫の表情は真っ青だった。
いきなり叩きつけられた現実に、しかも突然起こったその衝撃に、追い付けていない。
何度も星姫は玲の名を呼ぶが、傷が深かったのか、玲はピクリとも動かず無言のままだった。
可憐「フフフ…アハハハ…!やったわ!ついに長年の願いが叶ったわ!」
玲が死んだのを確認すると、可憐は急に狂ったように笑い出す。
可憐「そいつの死体は後で始末するわ。まず先にそこの三人を何とかしなさい。最悪、殺しても構わない」
ニヤ付きながらも可憐は手下に命ずる。
一人の手下が合図なのか、笛を吹き始めた。
すると、三人の周りに手下が出て、三人を囲んだ。
慧璃「…っ、塑羅さん!此処は一旦退却を!」
塑羅「え…ええ、そうね」
三人は、テレポートでその場を去ったのだった。


玲のように、『超難級瞬間移動』を使えないため、中途半端な草原に辿りついた。
星姫はまだ手を顔に押し当てて泣いていた。
塑羅は泣いている星姫を宥めていた。
ふと、慧璃はこんな事を考える。
慧璃（私と玲ちゃんは同じ意思を持っていて、どちらか片方が死んでしまったらもう片方も死んでしまうはずなのに…何故?）
考え事をしていると、後ろから何かの気配を感じて後ろを振り向いた。
塑羅「…慧璃?どうしたの?」
慧璃がその場から立ち止っているのが分かり、塑羅も後ろを振り向いた。
すると、そこには黒い布を纏った者が一人立っていた。
どうしてそんな奴が自分たちの後ろにいるのか…
全てを分析すると、塑羅は後をつけられたと分かり、拳銃を出す。
塑羅「あんた…誰?どうして私たちの後をつけてるの…?」
銃先を黒い布で纏った者に向けながら言った。
だがそいつは反応もせず、無言のままだった。
その時だった。
いきなり横にいた慧璃が笑いだしたのだった。
塑羅「…慧璃?」
慧璃「ああ、すいません。…そろそろ本当の姿を現してもいいんじゃない?」
少し間をおいて、慧璃は後をつけたすように、目の前に居る者の名前を呼んだ。



慧璃「…ねえ、玲ちゃん?」



塑羅「何っ!?」
玲の名を呼ばれ、塑羅は眼を見開いた。
すると、纏っていた黒い布をバサリと派手に取る。
そこには、目の前で死んでしまったはずの玲がいた。
ただ、長かった髪をバッサリと切ってショートになっていた。
塑羅「…玲…!?」
玲「そうだよ。…吃驚した?」
少しだけ、仲間に微笑みかけると今まで泣きじゃくっていた星姫が玲に飛びついた。
星姫「玲先輩ー!!」
玲「痛たたた!!」
いきなり痛がる玲を見て、星姫は手を離した。
玲「もう…手荒だなぁ…」
小さく息を吐くと、玲はこう告げた。
玲「私は今こうして生きてるけど、刺された傷はまだ残ってるし完全には癒えてないの」
星姫「でも…あの時倒れたじゃないですか」
玲「あれは演技。血は本物だけどね」
その言葉を聞いて、星姫はまだ聞く。
星姫「演技って…倒れた後どうなったんですか?」
玲「ああ、あの後ね。話せば長くなるんだけど…」

玲は、三人が基地から逃げ出した事を話し始めた―――――――――――――

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～続く
家ぇえーい!!(((ﾅﾇ

昨日の続きを更新したぜ家ぇえーい!!(((

そろそろ制限がヤヴァイのでそろそろｗ

感想待ってますﾉﾉ

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