ダークバスター 13
- カテゴリ:自作小説
- 2011/02/28 20:11:33
さわやかに駆け抜けてゆく風。
爆発音と賑やかな咆哮と、男女二人の掛け声…――?
驚いて目を開けると、そこには壮絶な戦闘が行われていた。
飛び散る赤紫色の火の粉が舞う星屑と混じって、激しく立ち代わる二人が踊っているかのようだった。
全く状況が分らないまま重い腰を上げ立ち上がると、自分の身体が動くたびに音を立てた。
ガチャガチャと重厚な、鎧だ。
しかも兜を被っていて、ご丁寧にポニーテールを垂らす穴があった。
背には大剣を背負い左腕に盾を装備。
あたしは自嘲気味に独りごちった。
「…分ったわ…行けばいいんでしょ、行けば――!」
さっそうと駆け出すあたし――ヴァシカ――。
背に手を伸ばし大剣の柄を掴み、一気に引き抜く。
ギャリィィインッッ
刀と鞘が擦れあう透き通った音色が高らかに響いた。
笑えるほど軽い。
両手で柄を握り締め、大剣を右横に流す。
一際大きなモンスター、“ファング”が二人にまさに襲い掛からん――、
あたしは思い切り蒼原を踏み込み、空高く飛翔していた。
大剣を頭上に振り翳し、あたしはずっと考えていた台詞を刃に乗せ、ファングに大剣を振り下ろした。
「―――おまたせッッッ!!!」
ズシャンッッッ
肉と骨を切り裂いた大剣の刃が、ファングを貫通し蒼原に突き刺さった。
パァンッ、と虚しく千々に砕けたファングの白い残骸が雪のように散る。
縮こまってあたしを見上げる黒髪ショートの女の子、ギリア。
「いってぇ…」
そのギリアに圧し掛かるように四つ足で蒼原に突っ伏しているのは、顔を見なくたって分かる。
憎くも憎めない幼馴染み、ルシファーだ。
何故かルシファーの背中には右肩から左脇腹にかけて斜めに斬り傷が走っている。
まさかギリアを庇って…?
…たまにはいいトコ、あるんじゃない。
――凪…。
「“ヴァシカ”?!」
一瞬の期待も吹き飛ぶような素っ頓狂なルシファーの声。
「やっ♪」
蒼原に大剣を引き抜き鞘に戻しながら笑顔で応える。
神を見るかのようなキラキラしたギリアの瞳には困ったが、なんと。
――既に四人の勇者のうちの、三人も集っている――。
………ナイト。
ふと過ぎる、屋上の残像。
この世界の創造主は、何を考えているのだろう。
「でさ、二人はこの後何しようとしてたわけ?」
戦闘に入るまでのいきさつを適当に説明してもらい、あたしはなるべく真面目に言ったつもりだったのだが、
「むぅ…ヴァシカってば、さっきからずーっと目が笑っているのです。こっちは大変だったのにですー」
不機嫌そうに頬を膨らませるギリア。
怒っても可愛いなぁ、あんたは。
「ホントだぞ」
自分の傷を魔法で治しながら、こちらも不機嫌顔。
あんたは元が童顔で可愛いから合格。
「いやいや?そんなことないって」
「また笑ったです!」
「ちょっと待ってって!」
あたしを殴ろうとずかずか大股で歩いてくるギリア。
…だって、どう考えても両想いじゃん、あんた達。
結局あたしは適当に笑ってあしらい、三人で改めて村に行くことにした。
道中モンスターに出会うこともく、順調だが無言で歩き続けた。
悪い予感がした。
――こんな時に限って当たらなくてもいいのに。
あたしは一人、泣きそうな気分でずっと前を向いて、歩き続けた。
やぁどうも、こんばんは。
ちょっとうp遅くなってしまいすみませぬ。
ヴァシカの回想のみの回だったので、出来ればここが微妙、
的な指摘いただけると尚嬉しいですb
ではー❀
あと1人のナイトは何処へ・・・?
次も待ってるよっb
いや…微妙とかなかったよb
回想だけでも十分面白かったし(´ω`*)
今後もwktkで待ってまーすb
うん、ゲームでべんきょしてるなう。
キーボードは、タッチペンで打ってるなう。
カッコイイヒロインじゃのう!
ふむふむ、二人はやはり両想いで・・・、ヴァシカはナイトに惚れていると。
いや、待て?ナイトはまだか?嫌な予感ちゃ、何だ。