人の記憶というものは、大層美化されがちであると思います。

そんな事を思ったことはありませんか？
ほら、初恋の人とかを思い出してごらんなさい。

いまいちピンときませんか？
では、具体的な例を持ってご説明しましょう。

ウチの親父とママンは毎年、元旦になった瞬間に近くの神社にお参りに行きます。
昔はそんな事しなかったのに、いつのまにやら行くようになりました。
そして、絵馬を貰ってきます。

オイラは行きません。
いくら近場とはいえ、お参りするのに人ごみの中ＩＮ寒空といった拷問に近いことは極力避けます。
一言で言うと面倒くさい。
ちなみにウチの宗派は神道です。なんてバチあたり♪

さて、昨年の１２月３１日の午後９時ごろママンがオイラに言いました。

『アンタ、今年はお参りにいってらっしゃい』
は？いやだよ？寒いし。なんでオイラが行かないといけないのさ

『私は今日は疲れたの！だから、お父さんと一緒に絵馬を貰ってらっしゃい』
なんでだよ。行かないっての。オイラがそういうの嫌いなの知ってるでしょ？

『アンタが嫌いとか好きとか関係ないの！いいから行ってらっしゃい。少しは親のためにうんたらかんたら～～～～』
と、毎度の説教が始まったので右から左に聞き流しながら、しぶしぶ承諾しました。

メンドクサイなぁ･･･。

０時になって、おめでとうございます。では近所の神社に出発です。自転車で。
今年の関東地方はとても天候に恵まれていました。
思ったほど寒くなくてラッキー。

近場の小さい神社ですが、結構人が並んでいます。４０分ぐらい並んでお参りを済まし、絵馬を頂きました。
神社では甘酒を配っていましたよ。冷えた体に暖かい飲み物が染み渡ります。

いやー。甘酒って美味しいよね。

オイラが始めて甘酒を飲んだのは小学校１年生の時です。
その頃、親父の転勤で静岡におりまして、竜南小学校という所におりました。
そこには夏に全生徒が参加する『竜南まつり』というものがありまして、夕方に自作のボンボリをもって学校に集まります。

その入り口で、ＰＴＡのお母さん方がお作りになったであろう甘酒を頂きました。
甘酒なんて聞いたことも無い飲み物でしたが、とりあえず貰いました。

その味の美味しかったこと！
甘酒ってこんなに美味しいものなんだー！すげぇー（何がスゴイのかは不明、子供の考えですからね）

強烈な印象がビジョンとなって今でも鮮明に覚えています。
あの時飲んだ甘酒以上に美味しい甘酒って飲んだことがありません。

今回、神社で頂いた甘酒も美味しかったのですが、竜南まつりでの甘酒には敵いませんでした。
オイラにとって甘酒は、今後記憶にある美化された味の上を行くことは無いのでしょう。

そんな事を思いながら、また自転車にのって岐路に着きました。

同じクラスだったサガラさんは元気してるかな～。
写真は探せばまだどこかにあるかも。
いやー、淡い『おもひで』だわ（笑）

ってなんだ？このオチｗ