暦村君の余裕
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/12/15 02:15:04
「~~♪ ~~~♪」
やや人影もまばらになった学食に、突如勇壮な音楽が流れた。
曲のタイトルは『ワルキューレの騎行』 リヒャルト・ワーグナーの名曲だ。
しかし、そんな名曲がなぜ学食に?
学生たちは、音の主を探し、キョロキョロ周囲を伺っていた。
暦村竹文は、そうした視線を気にも留めず、携帯を取り出しメールを眺めた。
「遅刻しそうレッキー代返頼む。 ナベ」
暦村は、無言で携帯をしまい、席を立った。
「この状況下で代返はムリだろう」
暦村は、諦めていた。
なぜならわりとこの広めの講堂に、人影は7つしかなかったからだ。
確かに、人気のない講義ではあったが、ここまで人数が減っているとはナベも思ってもいなかったのだろう。
授業時間が、半分終わった辺りで、ナベが数人と連れ立って入ってきた。
「レッキー代返してくれた?」
「この状況で、出来る筈もなかろう」
ニ言、三言、交わすと、授業に再び集中した。
授業終了間際、講師はとんでもないことを言い出した。
「最近の学生は質が落ちてるというが、ここまでとは思わなかった。
そこで抜き打ちでテストをやることにする。
この講義がある月水木金いつやるかは教えない。
テストをやる時間も講義の時間中のどの場面かはわからない。
そしてこの小テストを受けなかったものには単位はやらん!以上!」
息をつかせずにそれだけ言うと、講師はさっさと教室を出て行ってしまった。
講師の話を聞いて、ナベが暦村の元へ歩み寄ってきた。
「ということは、何か? 抜き打ちテストの為に、しっかり講義を受けなくちゃならんの?」
天を仰ぎながら、そう言うナベに暦村は、不敵に微笑んだ
「抜き打ちテストなんて出来やしないさ」
そう言うと、一人講堂を後にした。
なぜだかわかりますか?
(注:画像は一切関係ありません)
変コス笑点wwまた変コスでイベントしましょうね!
読みながら、もう一つ思いついた。
先生は、出席した生徒が一人もいなかった時に、テストをすればいいのだ!
生徒はテストをすると思っていない(予測していない)ので、先生はウソをついたことになりませんし、
誰も、単位をもらえません(@_@;)
ただ、一人も受けていないテストが、テストとして成立するかどうかですが・・・。
しかし、険悪な師弟関係だなぁ。
画像はまったく関係ないです。
しかし変コス笑点・・・。おもしろそうではありますねw
お~神保町懐かしいです!神田・水道橋・神保町・九段下あたりをウロウロしてました。
ワルキューレの騎行は実は、僕が着メロに使ってますw
よく知ってますね!
ただ暦村君は、これとは別の理由で、ああ言ってますwそれは何か? 書くかもしれませんw
ただし、暦村君は、これとは別な理由で、抜き打ちは出来ないといってますがw
パラドックスの説明を少ししますね。
①講師の宣言
A、一定の期間内にテストを行う。
B、テストは生徒が予測できない日に行われる。
②生徒側の思考
1、講義の最終日の前日までにテストが行われなかった場合、Aの条項により最終日にテストが行われることが予測できる。
2、従ってA及びBの条項を成立させるためテストは最終日の前日までに行わねばならず、Aの一定の期間は1日短縮される。
3、最終日をテストの日にしないことを確定させた場合。上記を繰り返すと最終日の前日もテストの日にはならず、以下このルーチンを繰り返した場合、一定の期間は0になってしまう。
③講師の言い分
②を生徒側が満たした場合。結局生徒側は試験日を予測できない。
したがってBに矛盾することなくテストを行える。
テストを行えば自動的にAの条件もクリアできる。
ゆえにパラドックス。
難しいなぁ^^;;。
そういえば、神保町に「さぼうる」がありましたなぁ(^_^;)
講義があるのは月水木金・・火曜日は??
んー・・・難しいなあ(-_-;)
ちなみに携帯の着メロ・・ワルキューレなんだねw
たしかに暦村君のイメージにピッタリだね~^m^