東京都健全育成条例改正案について
- カテゴリ:マンガ
- 2010/12/14 00:09:10
13日、東京都の青少年健全育成条例改正案が、都議会総務委員会で賛成多数で可決されました。それをうけて15日の都議会本会議でも可決され、成立する見通しみたいです。
この結果、マンガとアニメがかなり規制されるようです。
いまさらですがこの条例に反対なのでちょっと言わせください。
まず、この改正案では、主に下記の部分が追加されます。
漫画、アニメーションその他の画像(実写を除く。)で、刑罰法規に触れる性交若しくは性交類似行為又は婚姻を禁止されている近親者間における性交若しくは性交類似行為を、不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は表現することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を妨げ、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの
この改正案何が問題かというと、
○なぜ小説・映画・ドラマは除外されてマンガやアニメだけ規制されるのかがはっきりしない。
○基準が、「刑罰法規に触れる性交若しくは性交類似行為」であるだけに、同性間であっても、暴行や痴漢、対象者が未成年者だった、野外だった等々、無数の法律、条例に絡んだ行為の描写や表現は規制対象となる。例えば厳密に適用するとスカートめくりすらできなくなるし、しずかちゃんの「きゃーのび太さんのエッチー」もできなくなる。そもそも時代設定や地域によって価値観風習が違うのに現代の日本の法律内で作品を作れというのが無理な注文だ。
○青少年の性に関する健全な判断能力の形成を妨げと書いてあるが、マンガやアニメが子供たちに悪い影響を与えたという根拠は?データは?本当にマンガにそんな力があるとしたら2億部売れているワンピースの影響で日本は海賊だけになってしまいますよ。
○条例案をぎりぎりまで市民や議員への公開を避け、漫画家や出版社には説明すらしないで、議会ですらもほとんど議論の時間が無い中で案を通そうとする都の姿勢には疑問点があります。
○そして一番の問題は、不当に賛美し又は誇張とはどういうものなのか基準がはっきりしないことだ。この文言ではあいまいすぎていくらでも拡大解釈ができる。それに誰が判断するの? 今回のこの改正は警察・キリスト教団体・創価学会・PTA・日本ユニセフなど主導で行われているが、彼らが判断するのだろうか?っていうか、警察は映倫みたいな天下り先を作りたいだけなんでしょうね。
それにしても、健全な青少年って何?
Hなことを考えないのが健全な青少年なの?
中高生がHなことを考えない方が病気だろうに。
そもそも規制の対象となるような作品を幼い子供が買ってると思っているのだろうか?
少なくとも僕は、ヤング誌は表紙がグラビアだから高校生になるまで恥ずかしくて買えなかった。
あとどうも規制賛成派の話を聞いているとマンガやアニメに対しての軽視や蔑視が見え隠れする。
例えば、知事の「その連中、芸術家かどうか知らないけれど、そんなことぐらいで描きたいものが描けなくなった、そんなものは作家じゃない。ほんとに言わせりゃある意味で卑しい仕事をしているわけだから」という発言や、副知事の「マンガの関係が好きな人のなかには人生が行き止まりと感じている人が多いという印象を受けます。生きている女を口説きなさない。瞬間、瞬間、言うことが予想外に変わるから、そのほうがおもしろくて未知で愛おしいよ。」とtwitterのつぶやきなどを聞いていると、青少年の健全な成長など関係なく、ただ単にマンガやアニメに対しての蔑視から規制したいだけなのではないかと言いたくなる。
感情論で法律(今回は条令だが)を作られたらたまったものじゃない!!
よくマンガやアニメが好きな人は現実と非現実の区別がついていないって言うけど、区別がついてないのはこうした規制派の人たちでは?
ちなみに今回の規制で規制される可能性がある有名どころの作品(僕が思いつく限り)
三浦建太郎『ベルセルク』
大暮維人『天上天下』
井上雄彦『バガボンド』
奥浩哉『GANTZ』
日渡早紀『ぼくの地球を守って』
さいとう・たか『ゴルゴ13』
小山ゆう『あずみ』
手塚治虫『火の鳥』
その他、源氏物語や日本神話、ギリシャ神話、旧約聖書を題材としたマンガやアニメ
ヤング誌は全滅
少女マンガ誌もかなりやられるだろう。
あと議会ではこんな風だったらしい。
都条例改正問題 12/9都議会 総務委員会レポート
http://togetter.com/li/77163
はあ~、↑を見たらため息しか出ないよ。
今後、都は暴力描写や同性愛も禁止するなんて情報も。
まるで共産圏の国みたいだ。
↓みたいな国なっちゃうのかな
http://livedoor.2.blogimg.jp/dqnplus/imgs/d/0/d02195d1.jpg
(よそ様のブログ)
自由がない民主主義なんて、それはもう民主主義じゃないだろうに。
ガンツは読んでてグロさに「オエー(∩∀Å)」なりながらも
お姉ちゃんの肉体美に癒されながら読み進めるのが魅力なのに!(違?
狂った季節とか果実だったけ
あれもいかんのではないだろうか、、
実写の方が、ストレートに“影響”しそうですけど(笑)…。
それにしても、石原都知事は、一応小説家なのに、よく、こんな条例を作りましたよね。
内容がこんな本書いてて・・それでこの条例ってないわなー・・とだけ間違いなく言える・・・。
完全な遊戯 (新潮文庫): 石原 慎太郎: 本
Amazonあたりにもレビュー説明があったと思うけど・・・・トンデモ系がおおいんだよのぅ・・・・