いかなごは来ません。
- カテゴリ:日記
- 2009/03/16 23:18:27
夕食の支度をしていると、珍しく実家の母から電話があった。
「今年は送れないかもしれないわぁ」
……今年は来ないなぁと思ってたら。
今の時期、関西の海に近い町の家庭では、いかなご(関東で言うこうなご)の稚魚を砂糖・みりん・醤油・生姜などで炊いて、「釘煮」といういう佃煮をよく作ります。
家によって山椒を加えたり、木の芽が入ったり、独自のレシピがあります。
キロ単位で炊くから、専用の鍋がある家も珍しくありません。
シーズンになるとあちこちから釘煮を炊く香りがただよってきます。
一昔前にはこの匂いにガス警報器が反応することも風物詩でした。
(今は警報機が改良されて、反応しませんが)
それが、今年はいかなごが少ないのだそうで。
去年あたりは値段が高くなって、なんだかなぁーと愚痴ってたのですが。
その高価だった去年の倍額ほどに値上がりしたあげく、量が減っていて、手に入れることができないのだそうで。
乱獲とかで減ってしまってるのじゃないかなぁ、いかなご。
最近は、海からずいぶん遠いところでも釘煮を作っていて、微妙さを感じていたのですが。
毎年、炊いて送ってきてくれていたのだけど、今年はそも、炊くことができないかも、とのこと。
今までもらえたのは嬉しいけど、娘に気を遣わなくていいよ。ごめんね、ありがとう、と答えたけれど。
いかなごの数が減るほど捕って作るようなものじゃないし、高価なものとして珍重するのは違うと思う。
もう、そんなの作ってたね、っていう昔話にするのがいいのかもと思う。
でも。故郷の味、なんだよね。うちのは甘味と山椒が強めで。
熱いご飯にのっけて食べたら美味しいんだ。
正直、ちょっと淋しい。
もう一回記事を読み直してみたら、いかなご=小女子とな。
私が買ったのはもう少し大きい魚だったから、違ったみたいです~。
4・5年前には、宅配便会社が「いかなご便」をこのシーズンにやってたりしました。
大きな密封容器つきのキットで、各家庭で炊いた釘煮を詰め、お世話になった人や親戚に送ります。
地震の後にも、家が無事だった人は炊いて(カセットコンロでw)、避難等でお世話になった人に配っていました。
そういえば、以前琵琶湖の近くでそんな感じの物を買ったのですが、「関西の海に近い町の家庭では」だから違うかな~。。φ(・_・。 )メモメモ