マレーナ
- カテゴリ：映画
- 2010/11/15 16:06:54
最初の１５分くらい見損ねてしまったけど、
あの「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督の作品だったので、
スロット回しながら見てしまった。
初めの１５分に何があったか知らないけど、
この町の人たちって異常じゃないかと思った。
女たちはマレーナに嫉妬、敵意むき出し。
あることないこと、
とにかく、あらん限りの悪口噂話が際限なし。
男たちは男たちで、
彼女のケツがどうのこうのと、
えげつない事ばかり話してる。
そのくせ、
遠くから指をくわえて見ている事しか出来ないといういじましさ。
で、
絵に描いたような転落のストーリー。
覚悟を決めたマレーナが自ら長い黒髪を切り、赤く染め、
広場の椅子に足を組んで座り、
タバコをくわえると、
男たちが火を差し出すのは一瞬笑っちゃったけど、
彼女の目に涙が浮かんでいるのを見た時、
こちらも無性に哀しかった・・
しまいには、
公衆の面前に引き出され、リンチ。
非道過ぎると思った。
でもこんな事、
戦争が終わるたびに実際にあったんだよね？
主人公の少年にもあんまし感情移入出来なかったけど、
彼のお陰でマレーナと良人が再会出来たのだけは、良かった。
元娼婦と戦争負傷者が腕を組んで街中を歩くシーンは、なんとも言えなかった・・
そうよ。
あなたたちはこの町の連中に、なんら引け目を感じる事はない。
最後に市場のおかみさんらが手のひらを返したような態度を見せたのは、
何だったんだろうか？
それでも故郷に帰って来た彼女の度胸に一目置いたのか？
彼女の美貌が衰えた事に寛容さを見せたのか？
異常な悪口集団の陰に隠れて、彼女に同情していた人がいたというのか？
罪悪感か・・？
なんにしろ、
もう一度見たいとは思えない映画だった・・
どうにも悲しくて号泣しちゃうんだけど、崇高で美しい話・・
とかなら、また見ちゃうかもしれないけど、
微妙～でした＾＾；
もう一度は見たくないものって、ありますよね。。。＾＾