~争いの無い世界~*亡き兄貴の亡霊Ⅰ*
- カテゴリ:自作小説
- 2010/09/30 15:47:03
それは昼の3時のことだった。
ある図書館でいつもどおり本を手にとる召喚族Aランク、知的な魔女こと雪城塑羅はいつもの場所で本を読もうとしていた。
最近気になっていた本を手にとり、席で読もうとしたときに先客が居た。
誰なのか見ると、塑羅はハッと立ちすくんだ。
その席に座っているのはある事件で亡くなった兄貴・雪城龍雅が座っていたのだ。
塑羅は思わず本を落とし、声をかけた。
塑羅「兄…貴…?」
声をかけられ、龍雅は顔を上げ、微笑んだ。
隣にあった椅子を引き、座れと言った。
玲「それでさー、今日のことなんだけど…」
昼休みの召喚族の里の学校では、いつものように玲達で集まり雑談や色々話していた。
玲「昨日ね、いい本屋が見つかったのよ。行く?」
星姫「いいですよー」
慧璃「賛成です」
玲「よし。塑羅はどうする?」
不意に玲は塑羅に声をかけた。
でも塑羅は話を聞いて無いらしく、ボーっとしていた。
玲「……塑羅?」
玲は目の前で手を振った。
塑羅は我に帰り、玲に問いかける。
塑羅「ごめん。何の話だっけ?」
玲「だから、いい本屋見つけたから行くかどうか」
玲はそういうと、塑羅は考え込んだ。
塑羅「いつ?」
玲「今日」
塑羅「ん~…、ごめん、用事があるから。先帰るね」
塑羅はそういって教室を出た。
その様子を見て、玲はおかしなことに気がつく。
玲「ねえ、最近塑羅の様子がおかしいと思うんだ」
星姫「そうですよね~。何を言っても上の空ですし…」
星姫は首を傾げながら言った。
ふと慧璃は考えて、二人に言った。
慧璃「最近様子がおかしいのは一週間前…って事は、一週間前に何かあったって事じゃないですか?」
玲「ふーん…。よし、明日ついていこうか!」
明日も多分断るだろう。そう思った玲たちは、塑羅の後をコソッとついて行く事にした。
次の日。
いつものように塑羅は教室から出ると、玲たちもバレないようについて行った。
いくらなんでも気配も消さないと、塑羅にバレてしまう為、気配はうまく魔法で消した。
塑羅の向かう先は玲もたまに通っている図書館。
場所は分かったとしても、塑羅は暇なときにしか図書館に訪れない為、まだついて行く。
塑羅が本をとり、向かった先には…
玲達が見たのは塑羅の兄貴・龍雅。
だがもちろん兄貴と言うことも知らないし、誰なのかも分からない。
玲「…誰?」
慧璃「誰でしょうね~」
塑羅に聞こえない程度の小声で話す。
星姫「どこかで見たことあるような…。にしても、ホコリっぽいですね」
星姫は鼻をつまんでいった。
慧璃「そうですか?私はこの本のにおいが好きですけど…」
慧璃はそういって悪戯っぽく笑うと、星姫はくしゃみをした。
塑羅「誰っ!?」
玲「マズイッ!!」
塑羅が振り返り、玲達は無理やり本棚の方へ隠れた。
その時に玲の長くて目立つ色の髪が見えたのか、塑羅はため息をついて近づいた。
横まで来た塑羅を見て、玲達はビビッた。
塑羅「……何しに来たの……?」
暗くて、低い声で横を向いたまま視線だけ玲達に向けて言った。
玲達はその様子の塑羅が怖くなったのか、冷や汗が流れていた。
玲「な、なんでもない!」
玲がそういった後、3人は猛ダッシュで図書館から逃げた―――…
はずだった。
猛ダッシュで逃げたのはいいが、その後テレポートで目の前に現れ、魔法でボコボコニされたのだ。
玲「くっそー、酷い目にあったわ」
慧璃「事情を話せば何とかなったと思うんですけどね…」
玲「あの状況で事情なんて話せないでしょうが」
ちなみに星姫はボコボコにされる前に一人で逃げたため、二人は星姫の分までやられるという悲惨な目にあった。
玲「でもさ、あの男って誰なんだろ?」
慧璃「星姫さんはご存知だったみたいですけど…」
慧璃はそういうと、玲はパチンと指を鳴らす。
玲「明日もついていこうか」
慧璃「またですか!?」
玲「いいじゃん。どうせ暇なんでしょ?付き合いなさいよ」
玲はそういうと慧璃は苦笑いで頷いた。
一旦二人は近くの喫茶店に寄って、作戦を立てていた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~続く
久々の小説ですb
久々すぎてネタ忘れかけてましたw
さてさて、今回はちょっとシリアスな展開で進もうと思ってます(多分無理だなw
感想待ってます☆
おお、まさか見てくださるとはww
次も頑張って書きますよー
幻ですよ。
きっとその人は目を開けたまま夢を見てたんですb(コラ
ま、幻だー!!(オマw
嘘ですbw
夢ではないらしいですよ?
夢じゃないんですか?;
実際あったんですか!?
ですよね~
目の前で亡くなった兄貴が居たら誰だって吃驚しますよねb
塑羅も吃驚すると思いますよw