■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(1)
- カテゴリ:その他
- 2009/03/06 04:39:21
■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|上 生の哲理|一 (1)
[#ここより肉筆署名]
近代文藝之研究
[#この行、文字下ゾロエ]島村抱月著
[#肉筆署名おわり]
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研 究
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美學と生の興味
上 生の哲學
一
生活といひ生命といふ、要するに論は生の一語にかゝつて存する。我等は現に生きながらへてゐる。生きながらへてゐればこそ、茲に意識があり、我れがある。意識あり我あればこそ、宇宙萬法といふことが立言せられる。生とは存在といひ意識といひ我れといふが如き諸事實を統括した名である。宇宙のあひだ生といふことほど重大な事實は無い。
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*註1:近代文藝之研究・島村抱月著
この2行は毛筆手書きの書き込み。記入者は不明。「抱」「著」の文字は楷書でないせいか、旧字表記のようには見えない。
*註2:要するに
「要」の俗字。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/you.jpg
*註3:現に生きながらへて:
底本の国立国会図書館・近代デジタルライブラリー収載の書籍画像データでは、「生」部分が印刷不良のためほとんど見えないが、前後関係から「生」とした。
*註4:茲に
「茲」の俗字体か(?)。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/koko.jpg
*註5:意識
「識」の正字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/shiki.jpg
*註6:意識あり我あればこそ
底本の国立国会図書館・近代デジタルライブラリー収載の書籍画像データでは、「意」部分が印刷不良のためほとんど見えないが、前後関係から「意」とした。
*註7:生とは存在といひ
底本の国立国会図書館・近代デジタルライブラリー収載の書籍画像データでは、「在」部分が印刷不良のためほとんど見えないが、前後関係から「在」とした。
*註8:諸事實
「諸」の正字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/syo_moro.jpg
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■抱月『近代文藝之研究』を註記なしに通しで読みたいかたは、こちらをどうぞ。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/kbk_tobira.html
■このテキストの原本は国立国会図書館「近代デジタルライブラリー」収録の「近代文芸之研究 / 島村抱月(滝太郎)著 早稲田大学出版部, 明42.6」の画像データに依っています。
http://kindai.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/871630/1
(2014/05/06/初校)