ラヴクラフト・シンドローム
- カテゴリ:小説/詩
- 2009/03/02 23:15:32
私がH.P.ラヴクラフトの小説を読んだのは、大学に入ってからのこと。勉学の成績が思わしくなかった私は、新しく出来た大学の募集に何とかもぐりこめたのです。
その大学は片田舎にあって、私の借りたアパートも回りは田圃ばかり。春の日差しに、ひばりが囀る長閑な休日の昼下がりに、私はベランダに腰掛けて、『クトゥルーの呼び声』のページを開いた。当時の私は、ある理由からこの『クトゥルーの呼び声』をどうしても読まなければならない状況であった。その理由については、また別の機会に譲ることにしよう。
ポカポカとした陽気の中で、読み進むうちに私は、自分の存在がこの長閑な世界から切り取られ、思いもしなかった古々しい記憶の世界に連れ去られたように感じられた。それは、じわじわと這い寄る恐怖。
この暖かな春に日差しを隠れ蓑に、遥か彼方にある冥い星々から降り注ぐ、耐え難い宇宙的な恐怖に心を囚われ、私のいる平和な世界が実は偽りの平和なのだと、思わずに入られなかった。
「フングルイ ムグルフナウ クトゥルー ルルイエ ウガフナグル フタグン」
感謝の涙で画面が見えない。
ケサラン様
踏み込んではいけないと言いたい所ですが、
メタラーにとってはクトゥルー神話は必読の書です。
是非、読んでください。
その理由は…近々公開。
九条様
インスマウスも良い所らしいですよ。
未知なるカダスとか、行ってみたいですねえ。
せいる様
また、全巻読み直してみよっか。
本家は読んでません。
足を踏み入れてはいけないような気がして。
(長いのは苦手〜)
一度、巡ってみたいものです。
なんか、クトゥルー熱が再発しました。
ルルイエ語……。
クトゥルフの眠る地にて。
幾何学から離れた、その世界は。