「白露」で「草露白」、ついでに「重陽の節句」
- カテゴリ:日記
- 2010/09/09 02:53:17
昨日、9月8日は旧暦で葉月朔(8月1日)。旧暦での秋は、7・8・9月とされているので、秋も真っ盛りとなった(だから、「中秋」という)。
旧暦八月は「葉月」というが、これは「葉が落ちる月(葉落月)」に由来しているという。異説として、初めて雁(マガンやカリガネ、ヒシクイの類)が飛来することから「初来月(はつきづき)」、稲の穂が張る月であることから「穂張月(ほはりづき)」とも。
ついでに二十四節季では、秋が本格的になり、草は似梅雨が白く見えるようになることから「白露(はくろ)」といい、七十二候では、草の葉に白露が宿り始める頃ということで「草露白(そうろしろし)」という。
いずれにせよ、夜の気温がぐっと下がって、草葉の上に夜露や朝露がつく季節になったのである……って大ウソ! まだまだ、暑いじゃん! さすがに夜は冷えてるけど、残暑がいまでに続いてるって。 中秋なんて大ウソ! なんか違う!
って、違いついでにもう一つ。9月9日は、5節句のひとつ、「重陽の節句」である。古来、中国の陰陽思想のもとでは奇数は「陽」の数字とされ、最大の陽の数である9が重なることで気が強くなり過ぎて、むしろ不吉とされたことから、それを払う行事として始まったものが、転じて吉祥を祝う行事となったらしい。別名「菊の節句」とされ、菊の花を飾ったり、菊を肴に酒を酌み交わしたり、「着せ綿」といって……って、やっぱり、この時期、菊の花の影も形もないじゃん。暦のうそつきぃー。
ってなわけで、季節と自然を楽しむには旧暦で楽しみましょうって、今年何回目の主張だろ、これ。
お盆(あれ?これはどうなんだろ)と七夕は旧暦に合わせて月遅れでやってる地方もありますよね。
いかに太陽太陰歴たる旧暦が楽しくても、このご時世、不便であっても、事実上の世界の中心としてヨーロッパが君臨していた時代に成立した太陽暦を使わざるを得ないのはしょうがないかと。(>_<)
しかし、太陽暦の1月1日って、なんであんな中途半端な時期に始まるんでしょうね。太陽太陰暦の1月1日は立春のあとの新月の日というわかりやすい日に始まっているのに……と思いきや、今使っている太陽暦はローマが出自だと思いますが、もともと、ヨーロッパには元旦を祝う習慣が無くて冬至を祝っていたり、いろんな民族ごとに祝日があったり、自分の名前を冠した月を作れといったローマ皇帝がいたりと、色んな歴史があるので、複雑なんでしょうね、きっと。
「旧暦」のカレンダーありますよ。私は旧暦に興味を持ちだしたここ数年、企画・製作:(株)シーガルの「二十四節気・七十二候 歳時記カレンダー」というのを使ってます。旧暦関係の元ネタもほとんどがここからです。俳句や茶道、華道、絵手紙なんかを趣味にする人向けに作っているようです。
最近の自然志向(特に釣り人とか)や(私は嫌いですが)スピリチュアル志向のせいか、月齢に着目したカレンダーもありますので、年末のシーズンに探してみてください。
まあでも、端午の節句のように祝日になっているものもあるので、
今更「陰暦にもどせ」ったってこれも不可能……
旧暦つきカレンダーとかもあればいいのに。