雷
- カテゴリ:日記
- 2010/09/06 08:04:23
昨日生駒山の上に黒い雲がかかっていた。墨汁を薄めたようなかなりおどろおどろしい雲だ。見ていたダンナが「あ、光った!」といった。
日中の稲光は珍しいなと、一生懸命に見つめて待ったけれど、それきりだった。残念・・・
私は雷が好きだ。遠くから重い響きが間遠に近づいてきて、空が急に暗くなる。大粒の雨がたたきつけるように降る中、空を割るように光の筋が走る。
音が聞こえるまで1.2.3.と数えて『まだ遠いな』と安心する。雲の流れによっては、それがどんどん近づいて真上を通り、去っていくまで、雨と音と光の一大天候ショー?が堪能できる。
小さい頃読んだ昔話に、一両で『話』を買った男のがあった。その男は一年がんばって働いた給料一両で、何を思ってか「話売ります」と書かれた看板に引かれ、買ってしまう。
渡された小さな紙切れには『なるとき走るな、行くな木の下』とだけ書いてある。どう見たって悪徳商法、詐欺られたと思うべきだろうが、男は首をひねりながら無一文で家路につく。
途中、くさっぱらで、大雨になり、雷もごろごろ・・・男はぽつんと立つ大きな木の下で雨宿り、ぼんやりと雨が上がるのを待っていた。
すると思い出す『行くな木の下』嫌な気持ちになり、思わず野原の果てに向かって雨の中駆け出す。
当然『なるとき走るな』も思い出すわけで、どうすればよいのか混乱した男は、頭を抱えてそこへしゃがみ込んでしまう。とたんにものすごいショック!
気を失った男がしばらくして我に返ると、野原には日差しが戻り、そして、振り向いてみたとき、雨宿りをしていた木は落雷で真っ二つに裂け煙を出していたという。
木の下が危ないのは本当のようだが、なるとき走るな、は正しいのだろうか。
なるとき走るなは,どうなんでしょうね?