母のおもしろさ
- カテゴリ:日記
- 2010/08/22 22:42:02
最近は、減ってしまったが、昔、野生の動物のテレビがよくあった。
それのメインイベントは、トラが、しまうまを追従して、捕えるシーンだ。
まさに、弱肉強食(焼肉定食ではない)の象徴的なシーン。
これは、そのときの私の母の話である。
母は、夕食をつくりながらのテレビ鑑賞なので、
「お兄ちゃん、はじまった?」と、台所からの母の声。
(お兄ちゃんとは、私のことである。けんじという名前を付けておきながら、
けんじとは呼ばない。母なりの、私へ兄という自責を植え付けるための躾の一貫である。)
横道にそれてしまったが、はじまったとは、そのトラの追っかけのことである。
「まだ、はじまってへんよ。」と、母に対するなまいきな思春期の私の返答。
「まだ?はじまったら、いうてなぁ。」と、母。なまいきに、それには、返事をしない私。
仕方なくはじまったので、「おかん、はじまったで。」
母は、食事の用意をやめ、テレビのところへやってくる。
すると、いつもの絶叫である。
「はよ逃げ。はよ逃げ。」と、しまうまへのエールはつづく。
母にとって、焼肉定食、いや、弱肉強食は関係ないのである。
弱気を助け、強気をくじくなのである。
ところが、がぶっと、しまうまは、やられてしまう。
むろん、弱肉強食をテレビはアピールしたいのだから、当たり前である。
すると、母は、「あぁ、やられた。食べられてもうた。」
と、再び食事の用意に、すぅーと、何もなかったかのように、台所へもどるのである。
え~~っ。
そのあっさり感は、なんなんだ。???
????なんなんだ、その不思議な割り切った感情移入は、、、、。
弱気を助けじゃなかったのか、、、。
こんな血は、こんな血は、俺には流れてないぞ。もしかして、俺は他人の子?
しかし、顔はうりふたごである。悲しいくらいに。
今、このときの母を思い出すと、ホントかわいい人だなぁと思う。
おもろすぎるけど、すべての感情が本物なのだ。
そして、私も思春期を終え、こんな風に、母親のことを思えるようになった。
こんなおもろい母に。
あれ、変ですね。ボクは、ただ、おもしろいお話を書いたつもりだったのに、
でも、なんだか、そんな風に受けとめってもらって、とっても、うれしくなりました。
ありがとうございます。
ホント、おもしろい母でしょ。ふふふ^^。
すごく素敵な事ですね^^
私も息子にそう言う風に言ってもらえる
母になりたいです。頑張らなければ・・・^^