~争いのない世界~*懐かしき妹との再会Ⅰ*
- カテゴリ:自作小説
- 2010/08/18 04:24:40
家来に追いかけられ、分かれ道に辿り着き、ある異変に気がつく。
別の方向から気配を感じ、その気配がする方向へ突き進む玲。
どうやらその道は、中央広場の近道だった。
玲と月、それぞれの武器を出して構え、同時に動き出す。
どちらが先にやられるかの真剣勝負だった。
玲「くらえっ!」
玲は上から大剣を振った。
月はあせらず、杖で防ぐ。
そして、力強く杖で大剣を跳ね返す。
大剣は玲の手から離れ、約10m離れたところに大剣は床に刺さった。
急いで大剣を取りに行こうとした。
月「させないわよ」
動こうとした玲に、月は杖を一振りする。
すると、細いツルが玲の片足にまきつく。
玲「!?」
月「わざわざ敵に武器を取りに行かせてもらえるなんて思ってんの?」
玲「………」
月「そんなに戦いは…甘くないのよ!!」
月は玲が持っていた大剣を握り、構えて玲に襲い掛かる。
玲「…!」
足のツルを何とかしない限り、大剣をよけることは出来ない。
何か方法は…
?「召喚獣を使ってください!」
天井から、幼い声が聞こえた。
月「誰!?出てきなさい!」
?「もちろん良いですよ。でもその前にお姉さまの武器を手放してください」
玲「お…姉さま…?」
月「だったら…無理やり姿を見せてもらうわ!」
月は手を天井のほうへ振ると、床からツルが出てきて、天井まで伸びる。
玲「ちょっと!何をしてるのよ!」
玲は月に怒鳴りつける。
だが、月は玲の言葉なんて一言も聴かなかった。
玲「"我の力となる獣、今ここに姿を現しわが主の意思のままに!"『ウンディーネ』!」
玲は呪文を唱えると、光り輝く魔方陣が現れる。
その魔方陣と光の中から水の妖怪・ウンディーネが姿を現す。
玲「月が持ってる剣と、天井にいる妹を助けて!」
そうウンディーネに命令すると2体に分かれ、一体は月を襲い、もう一体は天井へ飛んだ。
天井へ飛んだウンディーネは玲の妹を抱えて降りてきた。
ウンディーネのあまりにも早いものだから、妹は目を回していた。
?「うにゃ~…、クルクル目が回る~」
玲「こらこら。こんなところまで来て、何しに来たのよ?」
?「もちろん、お姉さまの手助けです!」
妹はニコニコ笑っていた。
玲「やれやれ…。」
?「さて…、まずやることを済ませないとですね♪」
どこから出したのか、折りたたみ式の小型ナイフを出した。
片手に小型ナイフを持って月に襲い掛かる。
月「!」
月は手に持っていた大剣を振り回す。
小さいから多少の小回りは出来るため、パパっとよける。
?「お姉さまの武器を返してください!」
そういって大剣を持っていた手の甲を小型ナイフで切りつける。
月「…!?」
月はびっくりして、思わず大剣を落とす。
片手でもう片方の手の甲を押さえる。
?「お姉さま~、武器取り返しました~」
妹はぴらぴらと片手を振ると、月は思いっきりにらむ。
月「こんの小娘ー!」
?「え?」
玲「煉!」
月は煉の襟をつかんで、煉が持っていた小型ナイフを煉の首に突きつける。
月「生意気なことしてると殺すわよ…?」
玲「煉を離しなさい!!」
煉「お姉さま…」
月は聞く耳を持たないようだ。
煉は怖くて少し泣いている。
玲「(くそっ…!今だけ…今だけ煉を助けられる力があったら…!)」
玲は強く願った。
大切な仲間も助けられずにやられるのだろうか?
妹を守れないのか?
そしてここまでつれて来てくれた美波達にお礼もいえないのか…
とにかく今だけ力がほしかった。
片足にツルがまきついたまま、仲間も、妹も守れないままやられるのだろうか?
そんなことは自分のプライドが許さなかった。
皆を守れるくらいなら、自分の命なんて惜しくもない。
そんなときだった。
親の形見でつけていたネックレスが急に光りだしたのだ。
頭に、誰かも分からない声が聞こえた
"お前は何の為に力を求める…"
玲「守りたいものが…あるから…」
"たとえ命がなくなってもか?"
玲「守れるくらいなら、命なんてくれてやるわ!もうあんな思いはしたくない…!」
"なら……呪文を唱えよ!"
そういわれ、玲は祈るかのように手を組んだ。
玲「"闇が恐れる勇気の光! わが主に力をささげよ!"
『禁断の扉・アンロック』!」
玲はすべての呪文を言い終わると、ネックレスの光が大きくなり、玲を包んだ。
やがてその光が消えたころ、玲の姿はまるで別人のようだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~続く
玲の妹・藤堂煉と、アンロックコスチューム出ましたよー!
詳しいことは次回の話で!(エw
感想待ってます☆
煉でてきたね
発想が天才
私の発想終わってるしw
それは『ものすごい魔力がある』という意味の禁断の扉、
『その扉の鍵をとく』ということでアンロック、
もっと詳しく書くと、
『封印されていた最強の魔力の封印を解除する』と、
言う意味で『禁断の扉・アンロック』という言葉が思いついたわけです☆