モノクロームの向日葵
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/08/10 20:04:17
また今年も夏がやってくる。
私の一番嫌いな季節。そう、一番嫌いな花が咲く季節-
私の一番嫌いな季節。そう、一番嫌いな花が咲く季節-
眩しい日差しで目を覚ます。早朝だというのに窓の外は気の早い蝉が既に鳴いている。
今日もまた暑くなりそうだ。
初めて彼女に会ったのは新緑の眩しい初夏だった。
図書館帰りの彼の肩越しにひょこっと覗かせたショートカットの快活な笑顔。
たまたま図書館で知り合って話してみたら意気投合して友達になったんだと
ただそれだけだよ。その時彼はそう言った。
それでも湧き上がってくる不安を無理に押し込んで作り笑顔。
でもいつしかその不安は予感に、そして確信へと変わっていく。
夏休みに入って以前から約束していたプールも夏フェスも
何故かキャンセルされる日々…。
それなのに補習授業には毎日律儀に顔を出す。
せめて補修に来ないでくれればいいのに…。
貴方の律儀さと不誠実さの両方に切り刻まれる私の心。
そしてその確信が現実のものになる。
一輪の大輪の向日葵を彼女に差し出してはにかむ彼。
驚きながらも目に涙を浮かべる彼女。
そして次の瞬間向日葵に隠され近づく2人の顔。
嫌だ!!私は思わず走り出していた。
見たくなかった、知りたくなかった。
貴方が彼女に惹かれていた事なんて。
向日葵は嫌い。あの日の夏と彼女の笑顔を思い出すから。
それでも夏が来ると思い出す。
モノクロームに彩られた向日葵とあの夏のひどく耳に残る蝉の声を…。
モノクロームの花というのはとある方の歌の歌詞からだったりします。
輝いてる夏の花と真逆の凍りついた心、その対比が伝わればなぁと思って徒然に書いてみました。
ちなみに、この小説?もどきは99%位はフィクションですが、
1%位は実話を元にしておりまして…。
ヒマワリとショートカットはその実話からの引用です。
一見男受けしないようなショートカット女子に彼氏を取られると
ショック倍増するっていう…そんな裏話もあったりしますw
>天王寺mio様
ああ、確かに枯れかけのしおれたのはちょっと不気味ですよね。
というか枯れてカラッカラになったのも恐いですが(--;)
ミニヒマワリ程度なら可愛いのですが、普通のヤツはなんであんなにでかいんだ…。
それはそうと、自分は8月生まれなので誕生花がヒマワリと
よく本に書かれていて何となく釈然としなかったり…。
8月生まれがみんなあんな豪快な花のイメージだと思うなよっ!!ヽ(`д´)ノ
特に枯れかけのが。
なんだか子猫とか小動物を食べているような気がします。