真夏の悲劇
- カテゴリ:日記
- 2010/08/05 23:30:23
夕刻、2人の男が、とあるアパートのドアの前に立っていた。
「ここのようだな」
背の高いほうの男が、つぶやいた。年は40代、眼鏡の度が合っていない
のか、しきりに目を細めている。
「でも、表札がありませんよ。。。」
もう一人の背の低い若い男が、元気なく言う。ここまでかなりの距離を歩いてき
たらしく、この暑さにまいっているようだ。
「いやぁ、住所からするとここだろう。102号室だろ?あぱんは、ここのはずだ。」
メガネは、かまわずチャイムを鳴らした。
部屋の中で、チャイムが鳴る音は聞こえるが、返事は無い。それどころか、
人がいる気配も感じられない。すりガラス越しにも明りは見えないし、新聞や
郵便物がたまっている気配も無い。
「大家さん、いるんじゃないですか?」
チビの提案で、2人は大家さんに連絡を取ることになった。
ドアを開けると、むせかえるような熱気と異臭が鼻を突いた。思わず、口と鼻を
押さえるメガネ。2人は、大家さんに従って、恐る恐るアパートの中へ足を踏み入
れた。台所には、食器や料理道具が散乱している。元は何だったのか、ひから
びた食材らしきものが、まな板に張り付いている。
廊下を進むと、台所同様、散乱した部屋があった。異臭はますますひどくなる。
そのとき、チビが部屋の隅を指差した。
「あ、あれ・・・・。」
チビの指の先には、ベッドの上にひからびて張り付いた人間の体があった。
「これが、あぱんの最期か・・・・。」
メガネは呆然と立ち尽くしていた。
はっと我に返った2人は、急いで部屋を飛び出した。
「このにおい、たまらん!早く警察に通報しろ。」とメガネ。
「やれやれ、一週間も会社に来ないと思ったら、こんなことになっていたとはね。
いい迷惑ってもんですよ。・・・・あ、もしもし、警察ですか?」
---------------------------------○------------------------------○--------------------------------
最近、100歳以上のお年寄りが行方不明だったり、実はもう死んでいたりという
事件が話題になっています。そこで、あぱんが人知れず何らかの理由で死んでし
まった場合、どうなるだろうかと想像して、書いてみました。
一人暮らしで、特に近所付き合いも無し、となると、会社を一週間も無断欠勤し
たら、さすがに同僚が様子を見に来るだろうという想定です。もしほっとかれたら、
ちょっと悲しいですが・・・・。ちなみに、メガネは直属の上司、「小ボス」です。
いやぁ~、こんなことあるかもしれませんねぇ。怖いですねぇ~^^
私は一人暮らししていた時、39度の熱が一週間続いてどうしよもなくなり、這うような状態で新幹線で実家に帰ったことがあります^^;
お体、ほんとに気を付けてくださいね☆
あぱんさん!そんな事にはならないですよっ!!号(┳Д┳)泣