Nicotto Town



チベットにて7


8時起床。
今日はノルブリンカでチベットダンスがあるのだ。
このノルブリンカというのはポタラ宮をはさんだラサ新市街にある歴代ダライ・ラマの夏の離宮だったところだ。
普段は入場料が必要なのだが、この祭りの時期は入場無料なのでチベット人たちが沢山ピクニックに来るんだとか。
今回は宿がマイクロバスを仕立ててくれたのだが1便に乗り遅れてしまい、2便の10時半のバスに乗って15分で着いた。
ネパール大使館が近いのでビザを申請しようと思っていたのに、写真を忘れたのに気づく。
明日はお休みらしいから、明後日は忘れないようにしなくては。

チベットダンスの会場はすぐにわかった。
人気が高くてすごい人だかりだったからだ。
ぐいぐいと入り込んで何とか地面に座れるところまで来たが、とにかくぎゅうぎゅうなので30分ほどで息苦しくなり、誰かと入れ替わる。
そういえば、バナクショーホテルでテントを出しているんだっけ。
どこだろう。

人に聞いて向かった先には大きな天幕の下にいくつかのテーブル、それにいすがあった。
フリーフードだよと言われていたが、まだ早いのでご馳走はバター茶とひまわりの種。
しょっぱいバター茶は最初のうち口に合わなかったが、疲れた時にはことにおいしい。
ほんわかしているうちに人がどんどん増えてきてお昼になる。
お昼はパンとバターとジャム、コーヒーと紅茶、それに桃とハミクワとブドウだった。
食べ物の置かれたテーブルの前に宿のご主人が立っていて、一人ひとりにカタを掛けてくださる。
ああ、私も何かお返しを持ってきたほうが良かったんじゃないか? と思うが、何もない。
カタってどこで売っているんだろう。

中国に来て初めてのコーヒーに感激する。
それにラサは果物が高くてなかなか食べられなかったのだ。
これはここでは本当にご馳走。
ここの宿代安いのに、こんなに振舞って大丈夫なんだろうか。
「ご馳走様!」と宿のご主人に挨拶に行くと「3時のお茶と夕ご飯も必ず来るんだよ。ご馳走があるからね!」
と送ってくれた。

ノルブリンカは広い。
真ん中の広場でチベットダンスをしているけれど、ほかにもところどころにいろんな建物がある。
昼食の席で一緒になった香港人のグループと意気投合し、午後はノルブリンカ内の動物園に行ったり、外を流れる川を見たり、テントに戻ってトランプをしたりした。
チベット人は魚を食べないのだそうだ。
水葬もするからとか、いや神様の使いだから、とか言っていたけど、きっとどちらもなんだろう。

一人になった時、タクテンポタンというダライ・ラマの離宮に入る。
ガイドブックには5元と書いてあったが、祭りの期間だからか5角(元の下の単位)で入れた。
確かに調度品は上品だし、ラジカセとか当時は高級だったはずの電化製品も置かれているけれど、すごく華美な雰囲気ではない。
一つ一つの部屋も大して広くないけれど、瞑想の部屋とか仏像の間があるところが宗教家のお宅という感じ。
ポタラ宮に比べれば自由なノルブリンカに来ると、若きダライ・ラマは朝散歩をしたり、普段離れて暮らしている家族に会ったりしたという。

3時のお茶にテントに戻ったら、「お茶」というのはチャンだった。
チャンを飲みつつしばらくトランプに興じて、また外を歩いて粉吹き男や音楽などの大道芸を見、お布施を渡す。
みんなのんびり楽しんでいるけれど、公園のそこここには制服姿の官警が銃を担いで立っている。
中国では当たり前の光景だけど、大きい祭りだからか、そこだけチベット服とは異質だからか、よく目立つ。

6時ごろ戻ると、夕食の支度が整っていた。
夕食は薄いチャパティみたいなのに味付けした野菜や肉を巻いて食べる、ボビというご馳走が出た。
ビジタリアンとノンベジに分かれていて、おのおの5品ずつあるのだが、これが本当においしい。
お替りしなさいというお言葉に甘えて両方とも食べてしまった。
食後にチャンとフルーツ入りヨーグルト。
今まで心からおいしいと思うチベット料理に当たったことがなかったけれど、こんなにおいしいチベット料理があったんだな。
でもこれ、本当に宿の振る舞いでいいんだろうか。
ヤクホテルなんかはチャンとちょっとしたつまみしか出なかったらしいのに。
けど、宿のご主人はニコニコしながら「お替りは? いっぱい食べてね」とほかのホテルの人々にも振舞っている。

今日もずっとチベットスカートをはいていた。
チベット人の祭りだから、周りはみんなチベッタンだ。
恥ずかしいけどにっこりして「タシデレ!」と言う。
こんにちは、と言う意味だ。
嬉しそうに笑い返してくれるおばあさんが多くて、嬉しかった。
ショトン祭はまだ何日か続くので、楽しみだ。

http://tabj.web.fc2.com/shasin/picnic.html

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2010/07/18 07:29
イチゴイチエさん
黄金のヤクが新市街の一番真ん中にあるのですが、すごくチベットにそぐわなくて「あれは漢人が作ったものに違いない^^;」というのがみんなの意見でした。
ヤク像自体は写実的でとてもいい出来だと思うのですが、普段新市街にチベット人はいません。
旧市街からもどんどん立ち退きを迫られているそうですが・・・。
宿の方々は「このために1年働いてるんだから!」って祭の間はホテル内のレストランも閉めて、留守番以外はみんなノルブリンカに行っちゃいます♪
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2010/07/17 23:53
お写真見たら、でっかい黄金のヤクすごいですねっ☆@▽@;

でも現地に行ったら自然体でなんでも楽しむって気持ち大切だって
グリコさんの日記読むとおもうの…

お宿でいっぱいご馳走でるの、
地元の人々のお祭りにかけるお気持ちがよく伝わってきます(*@v@*)

「タシデレ!」ってぼくも、チベット行ったら、お声かけてみようっ♪ミ(*>v<)/
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2010/07/16 23:49
ジョバンニさん
「こういう時のために普段がんばって仕事しているんですから」というようなことをおっしゃっていました。
普段はとても質素な格好をなさっていたので、祭の晴れ着姿が最初わからなくてびっくりしたのを覚えています。
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2010/07/16 23:36
あいんさん
女一人旅でも結構平気でしたね。
20歳の時から一人旅ばかりでしたから。
でもチベットが旅をしやすかったのは事実です。
行くまでは大変でしたが・・・
鳥葬については噂じゃないですよ。
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2010/07/16 23:28
気前の良いご主人ですね(^-^)
みんなおおらかなのでしょうね。

それなのに、その中で中国官警は異質ですね…。
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2010/07/16 22:42
女一人旅で大丈夫だったの。。。
あのジンギスハンを輩出したモンゴル族を大人しくさせたチベット仏教ことラマ教の人達だから??
鳥葬のうわさは??

あいんさん



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