ドラマ【龍馬伝】
- カテゴリ:テレビ
- 2010/07/12 14:44:33
【あらすじ】後藤は山内容堂に、龍馬が吉田東洋を殺した真犯人だと報告する。激昂した容堂は牢に武市を訪ね、自分は騙されないなどと言うが、あくまで容堂を敬う武市の姿を見て、お前が山内家の家臣なら寵愛しただろうと漏らす。それを聞いた武市は感涙し、自分が指図して東洋を殺したこと、以蔵は東洋殺しとは関係ないが、数多の暗殺を行ってきたことなどを白状する。容堂はそれを聞き、武市に切腹、以蔵には斬首を言い渡すことにした。一方龍馬はまだ土佐にいて、再び弥太郎を説き伏せ、こっそり武市に会いに行く。
【感想】近藤と大森のぶつかりあいの迫力はすごかったですね。あまり整合性のない脚本を、魅力あるドラマに仕立て上げていました。こんだけ出演者の実力に頼った脚本も、あまりないんじゃないかと思います。好意的にとれば、武市は一生、自分が思い描く容堂という尊敬すべき主君の呪縛から逃れることができなかったから、それまで長い間、以蔵の悲鳴を聞きながらも、土佐勤王党の同志のため耐えてきたのに、容堂の思わぬ接近により、つい白状してしまったと解釈できます。しかし普通に考えて、殿様がわざわざ牢屋に自分を訪ねてきたからといって、何百人もいる同志やその家族を裏切るような行為はしないんじゃないかと思います。まぁ結局殿様のおかげで、犠牲は最小限ですんだようですけどね。ところで、武市の割腹シーン、すごかったですね…。3回は切ってましたよね。しかも1回目で介錯しようとしている家臣を止めて、ですからね。歴史ドラマのみならず、昨今の時代劇でも、ここまで壮絶な割腹シーンはなかなかないです。龍馬の方は、土佐にいたかと思ったら、あっという間に大坂かな?に戻って仲間と合流してて、あれっ?と思いました。武市が白状したことで、東洋殺しの容疑はなくなったとはいえ、一応脱藩浪士ですから、土佐を抜け出すのはかなり苦労したはずなんですが、そのへんを全然描かないのが今年の大河の特徴ですねぇ。まぁこの時期の龍馬の帰郷ってのが全部創作なので、いいですけどね。しかし、東洋を殺してなくても、後藤の腕の骨折ってますからねw どうやって関係を修復するのかこれから楽しみですな。やっと龍馬が歴史の表舞台に出てくる第3部も始まることですし。
【史実とはこう違う】えっとね、一言で言うと、切腹と斬首以外全部嘘! ではまた来週~♪ というわけにはいきませんかw やはり武市は最後まで同志のため口を割ることはなかったそうです。容堂の御見つけ(証拠によらない罪状認定)により「君主に対する不敬行為」という罪目(ウィキペディアより)、つまり証拠はないけど容堂が嫌ってるから殺しちゃえみたいな感じで切腹させられたようです。そりゃそうだよねぇ。あそこまで耐えて来たのに、直接容堂に会ってころっと自白とか、ありえないっす。でも確かに容堂も、武市の自分への敬愛を利用するくらいはしそうな人ではあるんだよねぇ。武市がいい人のままでドラマチックにしたいがために、武市が一体どうしたかったのかとか、以蔵のことをどう思っていたのかなどの軸がぶれてしまう結果になってしまったと思います。史実というか、嘘か本当かわからないけど伝わっているエピソードの方が、ずっとドロドロしていて人間臭くてリアリティがありますね。あと切腹についてですが、「半平太は同日夜に南会所大広庭にて三文字の切腹を遂げて絶命した」(ウィキペディアより)とあるので、本当に3回切ったようです。三文字の切腹とは、その字の通り、腹に「三」の文字を描くように切る方法のようです。
でも確かに8時台(しかも昨日は7時台)でやるには少し残酷すぎましたよね。
史実を無視した展開が多いのに、何もそこだけ忠実にやる必要はないように思いましたw
あんなことが,実際にできるとはおもいませんが,すごい演出ですね~.
悪く言えば,8時台のドラマにしてはちょっときついかな....(^_^;)
また容堂も幕藩体制にとらわれたという感じを受けました。
もはや時代も下って豊臣に何の思い入れもない容堂としては、
先祖が疎遠だっただけに、徳川への恩もひとしお感じていたのではと思います。
そういう点から考えると、やはり佐幕派の東洋の方が、容堂の意向をよく汲んでおり、
それだからこそ重用され、死後も犯人探しを熱心にやったのではと思います。
武市への容堂のいらだちは、何故東洋のようにうまく自分の意思を汲んでくれないのか
ということもあったんじゃないかと思うのです。
ただ武市の実力を認めていたことは確かでしょうね。
維新後、武市が生きていれば、土佐藩はもっと新政府の中で確固たる地位を
築けたのではないかみたいな発言をしていたそうですからね。
旧幕府からも新政府に参加した人がいるところを見ると、
結局どんな思想を持とうと、有能な人は有能ってことですよね。
私も以蔵に関しては、何故龍馬が一言も会いたいと言わないのか、疑問に感じました。
捕まりそうな時はあんなに親身になって探したりかばったりしてたのに。
会わないまでも、以蔵に会わせてくれの一言があればよかったですね。
あー、あの顔どこかで見たことがあると思ったら、白州二郎やった方でしたか。
谷原桂を食っちゃうくらいの存在感がありましたね。
でも大河でそんなかっこ悪い終わり方もできないですものね。。
私が感じたのは結局、容堂候も苦しんでいたということです。
武市がやろうとした事をやりたかったのは本当は容堂自身で
でも立場上何もできず、武市に対する嫉妬と部下として誇りに思う気持ちと
ないまぜになった複雑な心境を上手く演じていたと思います。
どうにもできない感情を今まで酒で紛らわしていたんですね。
容堂のセリフにもある「幕府に失望しつつも忠誠心が捨てられない」という武市からすれば
最後に大殿様に認められた事は幸せだったのでしょう。
刑場に向かう武市の顔がすごく穏やかに見えました。。
欲を言えば龍馬と以蔵を最後に合わせてほしかったです。。
三部は伊勢谷さんの高杉晋作がすごく楽しみです!