漂流
- カテゴリ:日記
- 2010/06/30 22:05:03
手のひらから指の間をすり抜けてゆく時の砂は、砂塵となって彼方へと吹きずさる。
同じように右から左へと流れる事項は、どれも手つかずのまま流れてゆく。
やるべきこと、やること、なすこと、いずれも、逃げ出したくなるくらい膨大だ。
その全体像は見えず、見当もつかない。
そして、ただ、ただ、時の砂は手からむなしく滑り落ちてゆく。
雲をつかむように、それを握りしめることは叶わない。
視線は時と事項の間を行ったり来たり。
流れゆくさまを見つめるばかり。
それとも、流れているのは私の方か?
眼前に広がるものは、モノクロームの不毛な平原。
静寂という名の強風が吹き荒れる。
その光景は何も感傷的感覚を呼び起こすことは無い。
寒さも、暑さも、ない。何も、無い。
ただただ、我、その平原を彷徨う続ける。
流れゆくままに、流離うだけよ。