Nicotto Town


なな☆´・ω・のブログだょ(΄౪`)♥


山あいを走るバスの怪③

バスの外のきりの向こうに、耳をすまましました。どこへ消えたのか、運転手のけはいはありませんでした。

「ふみ、はやく」

「おねえちゃん、まって」

来た道をひきかえして、ころぶようにかけだしました。さっきのバス停までひきかえしさえすれば、しずおばさんの家はすぐちかくです。

でも、ますますふかいきりの中を、いってもいってもバス停につきませんでした。

「おねえちゃん」

文香は、はしりつづけるのをためらいました。

おねえちゃんも走るのをやめて、

「バス停、見おとしたかもしれない」

と、つぶやきます。けれど、ふりかえるのさえかわくて、前へ前へと進みました。

「あ」

きりの中から、ぼうっとおおきいあかりがちかづいてきます。車のライトのようです。文香は、おねえちゃんより先にかけだしました。

大型車の影が見えてきます。スピードを落として、しんちょうに走っています。

「とまってぇ」

と、両手をふりまわしました。

ちかづいてきたのは、バスでした。つぎのバスがきたのです。でも、文香に気がつかずに、とおりすぎていこうとしています。バスとならんで走りながら、死にものぐるいで、車体をどんどんたたきました。

「おねがぁい」

「とめてぇ」

ようやく、バスは低いブレーキのおとをたてて、とまってくれました。

ドアがあくのももどかしく、文香はステップに足をかけました。でもそのときです。

「ふみかっ」

後ろからおねえちゃんに、らんぼうにうでをひっぱられました。

「いたぁい」

ころびそうになっておねえちゃんにぶつかりました。

「のっちゃだめっ」

おねえちゃんの声がかすれてひきつっています。文香は、運転席をみあげて、

「ぎゃあぁぁぁ」

のどがやぶれそうなさけび声をあげました。運転席から見下ろしていたのは、さっきの運転手だったのです。首を異様にかたむけたまま、穴のような目で文香を見つめていました。

つづきは、木曜日の④で。おたのしみにー♪

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2010/04/25 19:59
またまた怖っww

その運転手怖いねw

この続きもよろしくっb



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