ドラマ【龍馬伝】
- カテゴリ:テレビ
- 2010/04/05 15:30:03
【あらすじ】青木が暗殺された後の土佐藩は、保守派の上士を動かす武市が握っていた。武市は、土佐藩を攘夷派の中心とすべく、藩主の山内豊範が朝廷の警護役に任ぜられるよう、京都の公家を通じて働きかけ、藩主の上京を画策していた。一方青木の甥・後藤象二郎は、青木に手を下したのは龍馬だと決めつけ、弥太郎と井上佐市郎に、龍馬を成敗するよう命じる。彼らは、武市が龍馬を匿っていると見て、大坂を中心に探索した。そして偶然大坂の商店街で弥太郎は、汚らしい姿になった龍馬を見つける。
【感想】うーん…。弥太郎が久々に再会した龍馬が、凄みを増していた…と言ってましたが、確かに剣の腕は凄かったけど、人物的にはあまり変わらないように見えました。やはりこのへん、福山の演技力不足なのか…。逆に、凄みが増したとか言わなきゃ何とも思わないで見たのに、蛇足でしたね。てか、今日の目玉はやはり、人斬り以蔵の誕生でしょうか。以蔵は元々腕は立つが学問の方は奮わず、土佐勤皇党に入ったはいいが武市の幼なじみであるのに(画面的には無理がありますが)役職をもらえず、仲間の話にも入れず悶々としていたところに、武市が甘言で以蔵をたらしこみ、自ら進んで殺人マシンの道を辿らせる…。実は今までも史実との違いを調べるためあちこち見ている時に、武市は頭の悪い以蔵を疎ましく思っていたという記述がそこここにありました。それなのに武市のために手を汚すようになった経緯を、見事に描いているなと思いました。また、最初の殺人が人斬りではなく、散々追いかけて手こずった挙句、絞め殺したというところも、最初から慣れていたわけではない、悩みながら苦しみながら人殺しに手を染めたという以蔵の葛藤が見えたように思います。今回後半は神展開でしたね。というか、タケルンが目立って嬉しいー!(本音) そしてますます黒武市もパワーアップして、大森ファンが増えそうな予感ですね。ああいうダークヒーローなキャラは受けますからね。
【史実とはこう違う】例によって、この頃の龍馬は諸国行脚はしていたようですが、どこで何をしていたのかははっきりわかっていないようです。ただ、土佐勤皇党に属し、剣の立つ龍馬は、青木暗殺の犯人ではないかと疑われていたのは本当のようです。まぁ容疑者の1人といったところでしょう。以蔵に殺された井上らが、勤王党の周りをうろついて犯人を探そうとしていたのも事実です。ただ弥太郎がそれに加わっていたかどうかはわかりません。ドラマでは龍馬に会って怖くなって逃げ帰ったとありましたが、実は勤王党に讒言されて帰国を命ぜられたみたいで、あれはまったく弥太郎の責任ではないのです。それに、2人だけが命ぜられて大坂に行ったように描かれていましたが、実際は藩主の参勤に同行しただけらしいです。藩主がハシカをわずらって大坂で寝込んでしまったのも事実らしいですが、なんかドラマでは京都に行くような感じでしたよね。実際は参勤交代だったようですが。この頃の龍馬のことは何もわかってないのである程度虚構を混ぜても構わないと思うけど、藩主はまずいだろうに…。それとも私が何か見落としたのでしょうか。あと、これは今回の話ではないですが、以蔵と龍馬、そして武市がさも全員幼なじみのように描かれていましたが、龍馬と武市は確かに幼なじみだったようですが、以蔵と龍馬は江戸で知り合ったようです。最初から幼なじみとして描いたのは、以蔵のエピも織り込みたいけど、知り合うエピまで入れる隙がなかったってことでしょうか。